2007 Fiscal Year Annual Research Report
常圧活性窒素N*発生による高次窒化物合成と表面窒化
Project/Area Number |
19656195
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
鈴木 亮輔 Hokkaido University, 大学院・工学研究科, 教授 (80179275)
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Keywords | 活性窒素 / 窒化物 / 無声放電 / 窒素ガス / 高周波 |
Research Abstract |
常圧窒素ガス中での高周波無声放電によって生じる気体活性窒素(N^*もしくはN_3)の(1)発生専用装置を設計、試作して発生条件と活性種を確定し、次に(2)活性窒素を吹き付けて新規高次窒化物の合成および金属の局所的表面窒化を工業化したい。。この野心的な目的の下に、本年度は主として大気圧の窒素ガスを用いて気体活性窒素N^*を定常的に発生させる装置3台の試作を行った。1台目は高濃度オゾン発生装置を電源として転用したもので、固定周波数、固定電圧である。もう1台は産業用高圧電源のメーカーより購入したアンプに、可変周波数の高周波電源を購入して接続したものである。周波数40k-50MHz、交流電圧0-50kVを適宜選択可能とした。両者を適宜選択し、現有のステンレスチャンバーを改造した装置内に導き、銅平板電極の上部にくみ上げた0-50mmで1μmで可変である電極との間で放電を生じさせた。チャンバーを真空に脱気後、窒素ガスを導入出来るようにし、電極にはTi,Fe,Cu,Zn,Nb,Ta,などの純金属板とステンレス板を適宜用いた。広い範囲で、電極間距離、電圧と周波数を可変として調査したところ、高電圧では火花放電に移行し、プラズマ窒化に近い状態となった。試料は場合によっては火花により溶解した。高周波領域では火花放電電圧の下限が低電圧側に移り、容易に火花放電となった。 オゾン発生器メーカーの協力により平板型無声放電式超薄型オゾン発生電極間に窒素ガスを高速で通過させたところ、所望の活性窒素による着色した無声放電状態を得た。この第3台目の装置では電極間距離が固定であるが、安定した放電が得られることを確認した。
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