2008 Fiscal Year Annual Research Report
自立成長氷晶とマイクロ波を利用した内部加熱可能な多孔質マイクロハニカムの創製
Project/Area Number |
19656200
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
向井 紳 Hokkaido University, 大学院・工学研究科, 教授 (70243045)
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Keywords | ゾルーゲル法 / 一方向凍結法 / 凍結ゲル化法 / シリカゲル / ゼオライト / マイクロ波 / 氷晶テンプレート法 |
Research Abstract |
研究代表者は、種々の湿潤ゲルや、ナノ粒子を含む湿潤ゲルを、方向性を持たせて凍結することで、マイクロハニカム状に成型されたモノリス体が作製可能であることを見出した。本研究では、氷晶テンプレート法と名付けたこの手法とマイクロ波加熱を併用し、(1)材料内に触媒能や吸着能を提供する活性点が高密度で存在する、(2)材料全体を無駄なく利用するために材料内の拡散距離が短い、(3)材料をカラム等に充填して使用する際の圧力損失が低い、(4)短時間で高効率な加熱が可能である、(5)材料を積層しても構造を維持できる強度がある、といった特徴を全て具備するような、理想に近い構造を有する多孔質材料の成型体の創製を目指して実施した。 (1)〜(3)については昨年度に達成しており、本年度は(4)、(5)について検討を行った。SiC粒子、ゼオライト(MS4A)粒子を分散させて作製したシリカのマイクロハニカム状モノリス体に水を含ませ、マイクロ波照射により乾燥を行った。水はマイクロ波の吸収効率が高いため、粒子を添加せずに作製したモノリス体と比較して、粒子を含むモノリス体の乾燥に要する時間はあまり変化しなかったが、粒子を含むモノリス体は乾燥完了後温度が低下していったのに対し、MS4Aを含む試料は乾燥後、さらに温度を上げることが可能となった。これにより粒子添加によりモノリス体のマイクロ波照射による短時間再生が可能になるものと考えられる。モノリス体の強度に関しては、加熱の方法によらず、最終的に到達する温度でほぼ決まることが分かった。またマイクロ波照射による焼結についても検討を行ったところ、わずかな量のMS4A粒子をバインダーに利用してアルミナ粒子を焼結できることが確認できた。
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Research Products
(10 results)