2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19656203
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
久保井 亮一 Osaka University, 大学院・基礎工学研究科, 教授 (40029567)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
馬越 大 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 准教授 (20311772)
島内 寿徳 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助教 (10335383)
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Keywords | メンブレン・ストレスバイオテクノロジー / LIPOzyme / 人工酵素 / バイオリアクター / 生体膜 / リポソーム固定化 / 水晶振動子 / ペプチド |
Research Abstract |
本研究課題の目的は、「バイオメンブレン・クロマトグラフィー」を開発することである。そのために、環境のストレス条件に応じて機能創成・消失を制御できる「超機能性リポソーム(生体膜Mimics)」を調製し、担体に固定化する。最小分離基材である超機能性リポソームの調製を中心として、下記の3段階に分けて研究を進める。 (第1段階)超機能性リポソームの調製ならびに機能評価 (第2段階)超機能性リポソームの固定化ならびに安定性評価 (第3段階)バイオメンブレン・クロマトグラフィーの基礎 本年度では第2段階を検討した。水晶振動子やメンブレンチップへのリポソームのintactな固定化のための条件を探索し、共有結合法などの固定化手法の最適化を行った。また、固定化の最適化のために求められるリポソームの物理化学的特性(電荷密度、膜流動性、疎水性など)を検討した。その結果、電極やホローファイバーなどの高分子膜分離材へのリポソームのintactな固定化が可能であり、ゲルへの包埋化により安定性が向上することが示唆された。これらの手法で固定化されたリポソームは、タンパク質やペプチドと相互作用し、従来型クロマトグラフィーと同様の分離機能も発現することが確認された。さらに、リポソーム固定化により基盤装置本来の分離性能を損なわないことも確認され、リポソームの固定化の有効性が示唆された。
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