2008 Fiscal Year Annual Research Report
塩素化合物を経由しない新たな太陽電池用多結晶シリコン製造プロセスの開発
Project/Area Number |
19656212
|
Research Institution | Seikei University |
Principal Investigator |
小島 紀徳 Seikei University, 理工学部, 教授 (10150286)
|
Keywords | 材料合成プロセス / 多結晶シリコン |
Research Abstract |
反応原料としてTEES (Tetraethoxysilane)と比較のためにTEMS (Tetramethoxysilane)の両者を、チューブポンプによって蒸発器に送り、まず、これを昨年までと同様に熱容量の異なるキャリアガスであるAr, N_2,またはCO_2と共に反応器に供給し、加水分解によりシリカ粒子を得た。メトキシ系の場合に比べ、エトキシ系の場合には反応温度が200℃程度低い温度で反応し、粒子を得た。反応装置は従来のType3を用いているが、反応温度が大きく異なるため、粒径を細かくするための最適条件を得るには至っていないものの最適な条件を探索するため実験的検討を続けている。 一方、テトラ体(TEES, TEMS)からトリ体(TRES, TRMS,いずれもTri-以下同様)への転換反応については、昨年度末に装置設置を終え、運転を開始した。反応原料としてTEESと比較のためにTEMSの両者を、新たに設置したシリンジポンプによって蒸発器に送り、シリカあるいはアルミナに銅系触媒を添加した混合物を充てんした反応器で反応させた。TEMSについて、銅系触媒として塩化銅を25%添加した場合には、750℃程度でTRMSに5%程度転化したが、触媒量が少ない条件では転化は認められなかった。同様の温度条件では、TEESの反応は認められたものの、TRESの生成は認められなかった。加水分解反応の場合と同様、メトキシ系に比べ反応温度が数百℃低くなっている可能性がある。今後は、より低温での反応により、エトキシ系の反応の可能性を検討してゆく。
|