2007 Fiscal Year Annual Research Report
ストレス負荷バイオメンブレンによる遺伝子制御に関する研究
Project/Area Number |
19656220
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
馬越 大 Osaka University, 大学院・基礎工学研究科, 准教授 (20311772)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久保井 亮一 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 教授 (40029567)
土戸 哲明 関西大学, 工学部, 教授 (50029295)
島内 寿徳 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助教 (10335383)
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Keywords | バイオメンブレン / リポソーム / 遺伝子制御 / 緑色蛍光タンパク質 / ストレス負荷型バイオプロセス / メンブレン・ストレスバイオテクノロジー |
Research Abstract |
本研究課題では,Membrane(生体膜/モデル生体膜)のストレス応答機能を利用する新規な遺伝子制御技術を開発することが目的である.そのために以下の項目に分けて検討を行う予定である. (1) 遺伝子発現プロセスにおける生体膜の役割(in vitro/in vivo) (2) 細胞膜改変技術の開発 (3) 生体細胞における遺伝子発現制御方法の確立 初年度では,項目(1)を中心に検討を行い,以下の知見を得た. (1)In vitro転写/翻訳プロセスにおける生体膜の役割:緑色蛍光タンパク質(GFP)をモデルタンパク質として,無細胞タンパク質合成系でのリポソームの添加効果を検討した結果,有意に総括GFP発現量が増加し,リフォールディングプロセスを制御できることが示唆された.さらに,リン脂質組成や膜の表面電荷密度・ドメイン形成性などの異なるリポソームによって転写・翻訳の促進/阻害効果に違いが見られた.したがって,リポソームによる遺伝子制御が可能であることが示唆された. (2)In process生産系への応用:無細胞タンパク質合成系におけるリポソームの役割がプロセス全体で明らかになってきたので,次年度に行う予定であった生産系への応用を前倒しにした.Streptomyces griseus株におけるモデルタンパク質chitosanaseのin vivo生産プロセス,ならびに,回収プロセスにおいて,リポソームが有効であることを確認できた. 以上の(1)について,本年度では,遺伝子の転写・翻訳・回収プロセスに対するリポソームの有効性が確認できた(その成果を投稿しており,現在その審査中である).
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Research Products
(4 results)