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2007 Fiscal Year Annual Research Report

化石DNA解析によるハイマツ・キタゴヨウ間の遺伝子浸透の進行過程の推定

Research Project

Project/Area Number 19657029
Research InstitutionChiba University

Principal Investigator

綿野 泰行  Chiba University, 大学院・理学研究科, 教授 (70192820)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 朝川 毅守  千葉大学, 理学研究科, 助教 (50213682)
Keywords浸透性交雑 / マツ属 / PCR / 葉緑体DNA / ミトコンドリアDNA / 化石花粉 / 年代測定
Research Abstract

ハイマツとキタゴヨウの間の浸透性交雑のパターンについては,詳細な遺伝的構造が明らかとなっている。特に東北部においては,キタゴヨウのミトコンドリアDNAがほぼ完全にハイマツ由来のものに,一方,ハイマツの葉緑体DNAはほぼ完全にキタゴヨウ由来のものに置換されてしまっている。このような大規模な遺伝子浸透が,どのような時間スケールで成立したのかという問題は極めて興味深い。本研究では,東北南部の蔵王山系をフィールドとし,高山湿地においてコアボーリングを行い,各層順に含まれる花粉化石からのDNA抽出を行い,PCR法によって遺伝子を増幅し,遺伝子解析を試みる。この結果と,各層順のピートの炭素14による年代測定の結果を合わせることで,遺伝子浸透の進行過程を絶対時間軸にのせることを目的とする。
本年度は,化石花粉のPCR増幅に適したプライマーの探索を行い,葉緑体DNAのtrnL-trnF領域に,増幅産物が100bp程度となるものを作成した。アカマツの樹林下の土壌を用いて増幅の試行を行ったが,土壌全体のDNA抽出物での結果は不成功に終わった。この結果から,湿地土壌コアにおいても,数回のフィルター処理により,花粉のみを濃縮する必要があることが分かった。
湿地土壌コアの採集は,蔵王の芝草平湿地にておこなった。全部で4本のコアを採集した。採集できたコアの深さは最大で100cmであった。一部のサンプルは炭素14による年代測定を依頼しているが,まだ結果は出ていない。守田(1985)による同じ湿地での花粉分析の解析結果によれば,年代的には2000年程度であると判断される。今後,実際にコアサンプルを材料に,化石花粉のPCR解析を行う予定である。

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Published: 2010-02-04   Modified: 2016-04-21  

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