2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19657046
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
渡辺 恵 The University of Tokyo, 大学院・薬学系研究科, 助教 (80302610)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川原 茂敬 富山大学, 大学院・理工学研究部(工学), 教授 (10204752)
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Keywords | 神経可塑性 / 瞬目反射 / マウス / イメージング / フラビン蛋白 |
Research Abstract |
瞬目反射学習には主に小脳の神経回路における可塑性が関与していると考えられている。神経細胞に含まれるフラビン蛋白は活動依存的に蛍光を変化させることが知られている。そこで小脳においてフラビン蛋白に由来する内因性蛍光を測定することにより,学習に関連した神経活動を明らかにすることが可能と考えられる。マウス(C57BL/6)をウレタン麻酔し,小脳付近の頭蓋骨を露出させてから蛍光顕微鏡下に固定して,冷却CCDカメラを用いて蛍光イメージングを行った。4倍の対物レンズ(開口数0.28)と0.35倍の中間レンズを用い,励起波長470-490nm,蛍光波長515-550nmの条件で,小脳のほぼ全体から自家蛍光画像を記録することが可能であった。はじめに前肢へ電気刺激を与えたところ,一部の個体において,小脳で一過性の自家蛍光の上昇がみられた。しかし瞬目反射条件付けにおいて条件刺激として用いられる音刺激(1kHz,85-90dB)に対しては,再現性のある応答は記録できなかった。麻酔下では十分な応答が得られないと考えられたので,次にペントバルビタール麻酔下で手術を行った後,回復させたマウスを覚醒状態で顕微鏡下に固定して,音刺激に対する応答を調べた。その結果,比較的再現性のある蛍光上昇が記録された。また無条件刺激として用いられる瞼への電気刺激(0.2mA程度)に対しては,音刺激より強い蛍光上昇が小脳のほぼ全体で記録された。これらの結果から,瞬目反射学習に関連した神経活動を内因性蛍光のイメージングによって測定することが可能になった。
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Research Products
(7 results)