2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19658020
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
新美 輝幸 Nagoya University, 大学院・生命農学研究科, 助教 (00293712)
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Keywords | カブトムシ / 角形成 |
Research Abstract |
1.カブトムシの角(ツノ)形成遺伝子の検索 ショウジョウバエの形態形成から得られた知見に基づき、角(ツノ)形成の候補遺伝子または角(ツノ)形成のマーカーとして、肢原基の遠近軸形成に関与する転写因子をコードする遺伝子や体節や領域特異的な構造の形成に関与する遺伝子、さらに性決定遺伝子など各種遺伝子群のクローニングを行った。その結果、いずれの遺伝子も鞘翅目に属するカブトムシとは系統的に遠い関係にある双翅目に属するキイロショウジョウバエから得られた配列と非常に高い相同性を示すことが判明した。したがって、本研究によりクローニングした遺伝子はいずれもカブトムシのオルソログであると考えられた。また、興味深いことにキイロショウジョウバエでは報告のないアイソフォームが存在する遺伝子がカブトムシからクローニングされた。アイソフォームの違いによる機能的な役割分担等について今後larval RNAi法を用いて解析する予定である。 2.カブトムシの角(ツノ)形成遺伝子の発現解析 前蛹期に急激に増大する角(ツノ)原基の形成過程を組織化学的に調査するため、またカブトムシからクローニングした上記の遺伝子群について、前蛹期の角(ツノ)原基の形成過程において、組織切片を用いたin situハイブリダイゼーション法や免疫染色法などを行うための基礎となる切片作成法を確立するため、まずカブトムシの角(ツノ)原基を用いた凍結切片作成法を試みた。核染色を行うことによって切片を評価し、今後の実験に適用するための条件を決定した。
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