2007 Fiscal Year Annual Research Report
リボソーム蛋白質が分解制御因子として作動する蛋白質分解機構の解明
Project/Area Number |
19658036
|
Research Institution | Shokei Gakuin College |
Principal Investigator |
神尾 好是 Shokei Gakuin College, 総合人間科学部, 教授 (00109175)
|
Keywords | Selenomonas ruminantium / リジン・オルニチン脱炭酸酵素 / ATP依存性プロテアーゼ / リボソーム蛋白質 / L-10 / 蛋白質分解 |
Research Abstract |
1.S.ruminantiumの定常期初期に起きる劇的なLDC/ODCのATP要求プロテアーゼによる分解が細胞質に見出されたリボソーム蛋白質L10依存性である事を見出した。さらにLDC/ODCに特異的に結合する25kDa蛋白質(P25)を見出した。しかも本菌の対数増殖期にプトレシンを添加すると10分後にL10が本菌の細胞質画分に検出され、これと同調してLDC/ODCの激しい分解が起きた。一方、P25は恒常的に合成されていた。研究代表者はさらに本LDC/ODCの分解に関与するATP依存性プロテアーゼ活性を無細胞系で検出することに成功した。さらにP22は本菌のリボソーム構成タンパク質L-10であることを証明した。現在まで、リボソーム蛋白質が蛋白質の分解に積極的に関わっている報告はなく、細菌における新規の蛋白質分解制御機構の発見である。 2.S.ruminantiumL10の特性解明: L10のLDC/ODCへの結合アミノ酸残基を同定した。さらに結合常数が8x10^<-11>と決定された。L10は大腸菌を含む一般の真正細菌のリボソーム構成蛋白質RplJ(RplJ)とアミノ酸配列で80%以上の相同性を有しているが、大腸菌のRplJにはLDC/ODC分解促進活性が見られなかった。研究代表者はL10にのみ存在し、他の細菌のRplJでは欠損している二つの領域、A領域(K^<101>NKLD^<105>)およびB領域(G^<160>VIRNAVYVLD^<170>)に着目し、AまたはB領域を欠損した変異L10精製標品について、S.rumznantiumLDC/ODC対する結合活性および分解促進活性を調べた。その結果、両領域がL10の機能に必須であることを明らかにした。
|
Research Products
(2 results)