2008 Fiscal Year Annual Research Report
植物性養魚飼料に不足する必要栄養素の自発摂餌を用いた探索
Project/Area Number |
19658074
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Research Institution | Tokyo University of Marine Science and Technology |
Principal Investigator |
延東 真 Tokyo University of Marine Science and Technology, 海洋科学技術研究科, 教授 (80128355)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 秀一 東京海洋大学, 海洋科学部, 教授 (80154053)
片桐 孝之 東京海洋大学, 海洋科学技術研究科, 助教 (50361811)
芳賀 穣 東京海洋大学, 海洋科学部, 助教 (00432063)
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Keywords | 無魚粉飼料 / 自発摂餌 / 栄養素 |
Research Abstract |
昨年度の研究で開発した加速度センサースイッチを用いて以下の研究を行った。 条件を変えてI、IIと2回を行った。実験Iではタウリンを0.5%添加した無魚粉飼料と、タウリン無添加の無魚粉飼料をそれぞれ自発摂餌装置により給餌し、その摂餌回数の違いから、タウリン添加飼料を選択的に摂取するかを検証した。実験IIは、タウリン添加量の変更(0.5%→0.25%)、供試魚のタウリン欠乏化処理、給餌量と血中コレステロール値の測定、飼育実験期間の延長を新たに加えた。 実験Iではタウリン添加飼料の方が合計摂餌回数は有意ではないが、多かった。実験IIでも、タウリン無添加飼料の方が合計摂餌回数は有意ではないが多かった。このことからタウリンを選択的に摂取することを明確に示すことはできないと考られた。また血中コレステロール値については、飼育実験開始時に比べて上昇していたことから、タウリンを十分摂取していたことを示しており、タウリン添加量を半分にしてもタウリン添加飼料に対する強い選択性を引き起こすことは無かったと考えられる。以上から、タウリンを選択的に摂取していることを摂餌回数の違いとして明確に示すためには、タウリン添加量の見直しをはじめ、摂餌行動に影響を与える可能性がある飼育環境や給餌場所等も含めた全体的な見直しも行うべきだと考える。 実験Iよりも、タウリン添加量を減らした実験IIの方が、タウリン添加飼料に対する選択性が弱く、タウリンのもつ味覚・嗅覚的刺激が、摂餌行動に影響を及ぼしていることが示唆された。したがって、今後は、味覚・嗅覚的刺激による摂餌誘引効果を示す可能性の低いミネラル類等を使用し、それを添加するか、添加しないかという条件の下で実験を行うことで、魚が生理的に不足栄養素を選択して摂取することを証明するべきだと考える。
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