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2009 Fiscal Year Annual Research Report

甲殻類の化学受容体の特定と機能解析

Research Project

Project/Area Number 19658081
Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

豊原 治彦  Kyoto University, 農学研究科, 准教授 (90183079)

Keywords化学受容体 / イセエビ / 嗅覚 / Gタンパク質 / 触角
Research Abstract

本研究では海洋生物の海水中での個体間の情報のやり取りに関わっていると予想される化学シグナルについて、化学シグナル自体ではなく、その受容体に注目して明らかにしようとした。実験動物としては、受容体が分布すると予想される触角が巨大なイセエビを用いた。受容体遺伝子はすべてロドプシンと類似した7回膜貫通型Gタンパク質共役受容体をコードしており、膜貫通領域に高度に保存されたアミノ酸配列を有することが知られていることに注目し、特に化学シグナルが生理・生態に重要な機能を果たしていると予想される海洋無脊椎動物について、PCR法を用いた受容体遺伝子のクローニングを試みた。今年度、さらに詳細な触角の電子顕微鏡観察を行った結果、第一触角の外側の太い毛は、内側の嗅覚受容体の発現している細い感覚毛を守るよう生えており、共に触角の節ごとに毛がはえていることが観察できた。さらに、太い毛でごみなど余分な物質を櫛のように取り除き、必要な匂い物質だけ効率よく感覚毛で捕らえることができる、という構造が推察された。昨年度クローニングに成功した化学受容体遺伝子の一部をコードすると予想される770bpの遺伝子断片については、その触角特異的発現が確認されたことから、嗅覚受容体をコードする可能性が示唆された。この遺伝子は発現量が少なく、通常のRACE法で5'上流域をクローニングすることができなかったため、当初、予定していた機能確認のための発現実験には至らなかった。一方、昨年度、その存在が示唆されたIP3を介した化学シグナル伝達系の中枢に位置するGタンパク質であるGαqについては、クローニングに成功し、その発現が触角特異的であることを認めた。

URL: 

Published: 2011-06-16   Modified: 2014-11-04  

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