2007 Fiscal Year Annual Research Report
暑熱ストレスを受けた鶏の脳機能・脂肪酸合成酵素活性・エネルギー平衡の解析
Project/Area Number |
19658097
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
藤田 正範 Hiroshima University, 大学院・生物圏科学研究科, 教授 (20124802)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
豊後 貴嗣 広島大学, 大学院・生物園科学研究科, 准教授 (40325361)
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Keywords | 卵生産 / 肝臓トリグリセリド / 肝臓グリーコーゲン / 脂肪酸合成酵素 |
Research Abstract |
本年度は、卵生産を核としたエネルギー平衡の解析を中心に調査を実施した。 (1)卵巣発達に伴う変化:飼料摂取量、体重、肝臓重量および卵胞重量は卵胞発達の過程で急速に増加した。卵巣発達により、血漿および肝臓トリグリセリド濃度、肝臓脂肪酸合成酵素群活性および肝臓グリコーゲン濃度は有意に増加・上昇した。卵巣発達過程における血漿トリグリセリドは、前、中および後期とその発達に伴って増加する傾向にあった。肝臓トリグリセリドは前中期に比べて後期に減少し、肝臓脂肪酸合成酵素群活性も同様に後期に低下した。肝臓グリコーゲンは前期に減少の傾向を示し、その後は漸増の傾向を示した。肝臓グリコーゲン総量は卵巣の発達に伴い増加し続けた。卵巣発達前期と中期における肝臓トリグリセリド、肝臓脂肪酸合成酵素群活性および肝臓グリコーゲンの三者の関係から、肝臓トリグリセリドは肝臓グリコーゲンを主な基質として肝臓脂肪酸合成酵素群活性の増大に基づいて生成されるものと推察された。 (2)排卵に至るまでの変化:最大卵胞重量は排卵に向けて漸増し、排卵3時間前に急増する傾向にあった。一方、血漿トリグリセリド濃度は排卵3時間前に急減する傾向にあった。卵E2に特定の傾向は認められなかった。肝臓脂肪酸合成酵素群活性は排卵前19-13時間にかけて有意に上昇し、肝臓トリグリセリド濃度も同様の傾向を示した。しかし、肝臓グリコーゲン濃度は逆に減少の傾向を示した。肝臓トリグリセリドの生成には排卵前19-13時間にかけて肝臓グリコーゲンを基質として肝臓脂肪酸合成酵素群活性の増大に基づいて増加するリズムが存在するものと考えられた。
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Research Products
(2 results)