2007 Fiscal Year Annual Research Report
先端的ファージディスプレイ法老活用した細胞標的キャリアの開発と急性白血病新治療法
Project/Area Number |
19659024
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
中山 仁 Kumamoto University, その他の研究科, 教授 (70088863)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
国安 明彦 熊本大学, 大学院・医学薬学研究部, 准教授 (90241348)
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Keywords | 生物・生体工学 / 分子認識 / シグナル伝達 / 癌 / ハイブリッド分子 |
Research Abstract |
1.細胞選択的膜透過ペプチドの細胞膜受容体の同定:ファージディスプレイ法で見いだした白血病細胞選択的結合ペプチドLCTP1(Cys-Ala-Tyr-His-Arg-Leu-Arg-Arg-Cys)の受容体分子の同定を、ペプチドアフィニティカラムにより行った。急性白血病細胞株Molt-4の可溶化抽出液からいくつかの候補タンパク質分子Lancl-1を得た。これに対するペプチド抗体を作製し、その細胞局在を調べた結果、細胞内分子であった。よって、目的とする膜受容体を光ラベル法で解析することを計画している。 2.ペプチドの細胞膜透過経路の分子機序解析:LCTP1の蛍光標識体をペプチド自動合成し、フローサイトメトメーターと各種エンドサイトーシス阻害剤を用いて、細胞内取り込み経路を解析した。その結果、ワルトマニンやアミロライドで取り込みが阻害されたことから、本ペプチドはマクロピノサイトーシス経路で取り込まれることが明らかとなった。また、同じマクロピノサイトーシス経路で取り込まれるHIV-1 Tatペプチドとは、細胞膜上の受容体が異なることを明らかにした。 3.LCTP1-Notch1キメラペプチドの合成:Notch1の部分配列をLCTP1ペプチドと連結させた機能的ハイブリッドペプチドを合成した。白血病細胞株CCRF-CEMやJurkat-Tを用いて、細胞傷害活性を指輝に細胞への影響を調べた結果、著明な細胞死を誘導することがわかった。また、この細胞死はアポトーシスと異なるという興味深い知見を得た。
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Research Products
(2 results)