2007 Fiscal Year Annual Research Report
抗癌剤感受性に関連するタンパク質(ペプチド)バイオマーカーの研究
Project/Area Number |
19659041
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
鈴木 小夜 Keio University, 医学部, 助教 (90424134)
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Keywords | 薬剤感受性 / 抗癌剤 / プロテオーム / バイオマーカー / 個別化医療 / プロテインチップ / SELDI-TOFMS / 個人差 |
Research Abstract |
本研究では、抗がん剤反応性の個人差(レスポンダー・ノンレスポンダー)解明をめざし、薬効発現本体であるタンパク質を標的としたプロテオーム解析による抗がん剤感受性タンパク質バイオマーカーの発見と臨床応用実現を目的とする。初年度はまず、臨床応用に向けた基礎的研究として、薬剤感受性の異なる複数のヒト大腸癌細胞株を用いてタンパク質発現プロファイルの比較解析を行い、薬剤感受性マーカー候補タンパク質の探索を行なった。1.in vitroオキサリプラチン(L-OHP)感受性の評価とタンパク質発現解析:11種類のヒト大腸癌細胞株(COLO201、COLO205、COLO320、DLD-1、HCT-15、HT-29、LS174T、SW480、SW620、SW1116、WiDR)のL-OHP感受性をMTS assayを用いたIC5。値の算出により評価し、プロテインチップを用いてSurface-enhanced laser desorption/ionization time-of-flight mass spectrometry(SELDI-TOF MS)により細胞内タンパク質の発現解析を行った。2.L-OHP感受性バイオマーカー候補タンパク質の選出:L-OHPに対するIC_<50>値と各タンパク質ピーク強度の関係について相関分析および線形回帰分析を行なった結果、タンパク質発現強度(ピーク強度)と、L-OHP感受性(IC_<50>値)との間に強い相関性を示すピークを見出した。3.候補タンパク質の同定:上記2にて見出したバイオマーカー候補タンパク質について、各種スピンカラムやSDS-PAGE等による精製を行い、Matrix-assisted laser desorption/ionaization Mass spectrometry(MALDI-MS)を用いたバイオマーカー候補タンパク質の同定に取り組んでいる状況である。
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Research Products
(6 results)