2007 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝子工学を用いた脳内摂食調節ニューロンネットワーク解析法の開発
Project/Area Number |
19659047
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
塩田 清二 Showa University, 医学部, 教授 (80102375)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荒田 悟 昭和大学, 遺伝子組換え実験室, 講師 (20159502)
影山 晴秋 昭和大学, 医学部, 助教 (00433839)
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Keywords | 遺伝子工学 / ガラニン様ペプチド / トランスジェニックマウス / 摂食調節 / ニューロンネットワーク |
Research Abstract |
申請者は、組換え技術により逆行性輸送する機能を有するEGFPをオレキシンニューロン特異的に発現させた遺伝子改変動物を用いて、視床下部オレキシンニューロンの求心性神経回路網を解析することにすでに成功している。そこで順行性あるいは逆行性に軸索輸送する改良型緑色蛍光タンパク質(EGFP)を特定ニューロンに内因性に発現させることで、特異的に特定ニューロンの神経回路網の解析を高感度に行うことが可能であると考え、発生工学的手法を用い、cre-loxPシステムを導入したトランスジェニックマウスの開発を行なった。 本研究では、遺伝子の発現およびタンパク質レベルは低いが、摂食・エネルギー代謝に重要であり、かつこれまで申請者が形態学的に解明してきたガラニン様ペプチド(GALP)に着目し、遺伝子工学的手法を用いて遺伝子改変動物を作成することにした。そのために、GALPニューロン特異的に効率良く蛍光タンパク質または逆行性トレーサータンパクを強発現するcre-loxPシステムを導入したトランスジェニックマウスを開発することを目的として実験を行なった。 初年度は、トランスジェニックマウスを作出するために注入用のDNAを構築する必要があるためにそのベクター構築を行なった。ベクター構築はすでに終了し、さらに構築されたDNAを注入するためには高い技術が必要であることから役割を分担して受精卵に遺伝子導入をはかっている。現在受精卵に構築したベクターを電気的あるいはリポフェクチンなどを持いて導入しているところであり、本年の前半にはFO世代をえる予定である。さらに、GALP遺伝子転写調節領域の下流にCreリコンビナーゼとタモキシフェン受容体融合タンパク質cDNAを導入したDNAコンストラクトを用いたトランスジェニックマウスの作出を目指した研究を現在行なっているところである。
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