2007 Fiscal Year Annual Research Report
神経新生促進を介した匂い物質の抗うつ作用に関する研究
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19659055
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
守屋 孝洋 Tohoku University, 大学院・薬学研究科, 准教授 (80298207)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中畑 則道 東北大学, 大学院・薬学研究科, 教授 (60045804)
斎藤 将樹 東北大学, 国際高等研究教育機構, 助教 (50400271)
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Keywords | 匂い物質 / 神経新生 / 抗うつ / シトラール / 神経幹細胞 |
Research Abstract |
「研究の目的」 本研究の目的は、マウスの行動実験によって、抗うつ作用を有する匂い物質をスクリーニングし、その抗うつ作用に脳内のニューロン新生促進が関与しているかどうかを検証するとともに、匂い物質によるニューロン新生促進の作用機構を解明するところにある。この目的を達成するために、(1)抗動薬理学的手法を用いた抗うつ作用を有する匂い物質のスクリーニング、(2)抗うつ作用を示す匂い物質が成体脳内のニューロン新生に与える影響の検討、および(3)匂い物質の抗うつ作用におけるニューロン新生促進作用の関与の検討とその作用機構の解明を行う。 「研究実施計画」 (1)抗うつ作用を有する匂い物質のスクリーニング:レモンの香り成分であるシトラールが三環系抗うつ薬のデシプラミン(20mg/kg)と向等の抗うつ作用を示すことをマウス強制水泳法によって観察した。 (2)成体脳内のニューロン新生に与える影響: シトラール曝露が成体マウス脳内の神経幹細胞活性に与える影響を検討した。シトラールを脱脂綿に1μL染み込ませ、雄性ICRマウスに曝露し、直後に増殖マーカーのブロモデオキシウリジン(BrdU、50mg/kg)を腹腔内投与し、その24時間後に脳をサンプリングしてBrdU陽性細胞数を定量したところ、シトラール曝露と電撃ショックの同時投与が側脳室下帯のBrdU細胞数を増加させたが、海馬歯状回、扁桃体、大脳皮質では影響しなかった。シトラール曝露または電撃ショックの単独投与では影響しなかった。側脳室下帯の神経幹細胞は吻側へ移動し、嗅球に移動し、顆粒細胞やアストロサイトに分化することが知られているが、シトラール曝露は分化率そのものには影響しなかった。 以上より、シトラールは強力な抗うつ作用を有すること、また、成体の側脳室下帯の神経幹細胞の増殖能を高める効果を有することが明らかになった。
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Research Products
(8 results)
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[Journal Article] Cholecystokinin-A receptors regulate photic input pathways to the circadian clock
Author(s)
Shimazoe T, Morita M, Ogiwara S, Kojiya T, Goto J, Kamakura M, Moriya T, Shinohara K, Takiguchi S, Kono A, Miyasaka K, Funakoshi A and Ikeda M
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Journal Title
The FASEB Journal (in press)
Peer Reviewed
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