2007 Fiscal Year Annual Research Report
マウスフリームービング状態での神経核特異的遺伝子発現制御系の開発
Project/Area Number |
19659072
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Research Institution | Osaka Bioscience Institute |
Principal Investigator |
内匠 透 Osaka Bioscience Institute, 神経科学部門, 研究室長 (00222092)
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Keywords | 遺伝子 / 行動学 / 神経科学 / 生理学 / 脳・神経 |
Research Abstract |
本申請研究では、既に確立したマウスフリームービング状態での視床下部視交叉上核(suprachiasmatic nucleus,SCN)の電気活動連続記録系(in vivo multiple unit neural activity,in vivo MUA)を発展させ、SCN特異的に遺伝子発現を制御する系を開発することを目的とする。 In vivo MUAを用いて、SCNの電気活動の直接の出力が室傍核下部領域(subparaventricular zone,SPZ)であることを示した。すなわち、SCNにおける電気活動の昼間に高い概日リズムは、SPZにおいては、夜に高い位相が逆転した概日リズムを示し、これらの逆位相関係の概日リズムは、分子時計が障害されているClock/Clock変異マウスにおいて、消失することを明らかにした。SPZは、睡眠覚醒、ホルモン分泌や体温調節等、恒常性維持に重要な働きをする視床下部内のいわば解剖学的ハブに位置しており、生物が環境に対して対応していく上(例えば昼行性か夜行性か)で必須な領域と考えられる。 また、時計遺伝子プロモーターで制御されるルシフェラーゼモニターマウスを用いて、SCNスライスにおける単一細胞レベルでのリズム発現モニター系を確立した。これは、in vivo系の基礎データとして重要である。さらに、In vivo系モニターの検知に必要なCCDカメラの条件検討を行った。
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