2007 Fiscal Year Annual Research Report
インテグリン接着制御分子欠損による発癌モデルの樹立
Project/Area Number |
19659102
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Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
木梨 達雄 Kansai Medical University, 医学部, 教授 (30202039)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
戎野 幸彦 関西医科大学, 医学部, 助教 (80434827)
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Keywords | RAPL / Rap1 / 増殖 / 発癌 / 接着 |
Research Abstract |
インテグリン接着制御分子RAPLは低分子量Gタンパク質Rap1のエフェクター分子として主にリンパ球、樹状細胞などの免疫系細胞の接着を調節し、免疫監視機構に重要な役割を持つ分子である。意外なことにRAPL欠損マウスは加齢とともに種々の癌(リンホーマ、肺癌)が発生することが明らかになった。 組織解析、表面抗原、免疫グロブリン遺伝子座組換えのパターンから、RAPL欠損マウスによって主にモノクローナルなB細胞性リンホーマが、生後1.5年以内ほぼ30%の頻度で生じていた。また、Tリンホーマも頻度は少ないが生じたが、TCRトランスジェニックマウス(OT-II,AND)と交配する、高頻度に生じた。さらに、Lck-RAPLトランスジェニックマウスとTCRとランスジェニックマウスを交配して、Tリンホーマの発症、胸腺細胞の分化、増殖に与える影響を調べる。一方、若年齢のRAPL欠損マウス由来Tリンパ球、Bリンパ球を抗原受容体架橋によって刺激すると細胞増殖、3H-dT取込みが充進していることが判明した。しかし、チロシンリン酸化、MAPキナーゼ、Aktの活性化、NFkBの活性は元進していなかった。さらに、細胞周期の解析と、それを制御するサイクリン/サイクリン依存性キナーゼ、サイクリン依存性キナーゼ阻害分子p21、p27を調べ、細胞周期の異常を探索する。
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Research Products
(4 results)