2007 Fiscal Year Annual Research Report
アレルギー性喘息肺での浸潤リンパ球のリアルタイム可視化モニタリング実験系の開発
Project/Area Number |
19659121
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
中山 俊憲 Chiba University, 大学院・医学研究院, 教授 (50237468)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長谷川 明洋 千葉大学, 大学院・医学研究院, 助教 (80376376)
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Keywords | アレルギー / 細胞イメージング / 喘息 / トランスレーショナルリサーチ |
Research Abstract |
アレルギー性気道炎症モデルはTh2細胞依存性であり,Th2細胞の分化に障害のあるマウスでは炎症が抑制される。しかし,肺胞洗浄液や細気管支周囲の浸潤細胞にCD4T細胞は存在するが,炎症はTh2細胞依存性といいながら,数の上では浸潤細胞の数パーセント程度である。Th2細胞が,実際の肺の炎症の場でどのような機序で炎症誘導における重要な機能を果たしているのかに関しての研究報告はほとんど無い。特に,Th2細胞が浸潤するタイミング,他の炎症細胞の浸潤の様式,浸潤したTh2細胞の活性化状態などのダイナミックな細胞動態はほとんど明らかになっていない。好酸球などがT細胞の浸潤に続いて起こるのかどうか,などについても全くわかっていない。本研究では,アレルギー性喘息肺での浸潤リンパ球のリアルタイム可視化モニタリング実験系の開発を目指した研究を行っている。GFPトランスジェニックマウスを用いた細胞移入の実験系で,OVA特異的Th2細胞はOVAの経気道的投与後約12時間後より24時間後にかけて,定常状態のT細胞の数に比べて約10-20倍集積することが分かった。今後は,抗アレルギー薬などの効果を調べ,定量的な評価システムの開発,ビデオイメージングの系の開発を目ざす。リアルタイムに解析できるシステムが確立されれば,将来的には気管支ファイバースコープなどを用いて,ヒトで肺の炎症(喘息や感染症の場合)をリアルタイムに評価する検査法の開発に貢献する基盤研究であると考えている。
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