2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19659128
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
藤村 昌彦 Hiroshima University, 大学院・保健学研究科, 講師 (70263689)
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Keywords | リハビリ / 治療日数 / 脳血管疾患 / 運動機能 / 介護保険 |
Research Abstract |
平成19年度は脳血管疾患を発症し、リハビリテーション治療を受けている患者18名について運動機能の回復状況の調査を開始した。第1回目の測定は、発症後3ケ月目とし、以後毎月1回(1)握力測定方法、(2)開眼片足立ち、(3)ファンクショナルリーチ、(4)長座位体前屈、(5)Time up&go、(6)棒落下テストの計測を実施している。順調に進めば、平成20年8月にデータを取り終える計画である。得られたデータから、入院期間、リハビリ回数、運動機能の回復の様子、回復のピーク時期の特定、退院後の医療(介護保険)サービスの実施状況などを明らかする。現時点で得られたデータのみで概観すると、運動機能は発症後半年を過ぎた頃にピークとなる対象者が多い。そして、回復のピーク以降7〜8ケ月頃から徐々に機能低下を呈する対象者が多いように思われる。特記すべき事項として運動機能の回復ピーク直後に転倒・骨折する対象者が複数いた。また、発症後10ケ月前後に肺炎などの内科疾患に罹患して入院する対象者もみられている。これは、退院後のサポートが十分な効果を示していないとも考えられる。厚生労働省が「受け皿」とする介護保険のリハビリは、質、量ともに十分でないとの意見もあり、受けられるリハビリがない人、自分に合うサービスが見つからない人など現場から様々な声があがっている。介護予防に必要性が高まる今日、何らかの対策が必要と思われる。平成20年度は、これら最終データの結果を踏まえ、厚労省の示す早期集中リハビリテーション、そして6ケ月以降は介護保険で引き継ぐという考え方の是非を問いたい。
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