2008 Fiscal Year Annual Research Report
医療情報の収集および提供時におけるプライバシー保護の指標の検討
Project/Area Number |
19659133
|
Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
小山 由美 Nihon University, 薬学部, 助手 (50318458)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
亀井 美和子 昭和大学, 薬学部, 教授 (00237504)
羽入 敏樹 日本大学, 短期大学部, 准教授 (70299981)
星 和磨 日本大学, 短期大学部, 助手 (50373171)
|
Keywords | スピーチプライバシー / 情報の共有化 / 薬局 / 個人情報保護法 / HIPAA法 / サウンドマスキング |
Research Abstract |
【調剤薬局の多様性とプライバシー保護】指標の策定には薬局の多様性に着目し検討を進めている。患者はプライバシー保護対策の強化を求めているが、薬局は自己努力では改善し難い問題を抱えている。また、各薬局は地域性、専門性、経営形態などにおいて特色を持ち、それらの多様性と問題点をどのようにプライバシー評価に取り入れるか検討を進めている。 【薬局における問題解決と薬局内ルールの関係】調査した薬局の87%が患者のプライバシーに配慮しているが、患者の要求する保護レベルには個人差があり、また薬局はオープンな空間であることから問題は常に起き易い状態にある。従って薬局内ルールの設定は重要である。薬局構成員の合意や実態を捉えたルールの策定・見直しには責任者の資質が影響する事が分かった。 【プライバシー保護と情報共有の重要性】韓国では2000年から院外処方箋に診断名コード(KCD)を記載している。診断名を共有することで薬物治療の安全性や効率性は向上し指導内容も充実しつつある。指導内容が濃くに従いスピーチプライバシー保護の重要性はより高まることが明らかとなった。 【投薬カウンターに設置されたパーティッションの効果】 14パターンのパーティッションの形状を作成し、ピンクノイズを音源として音圧を測定した。その結果左右のパーティッションの奥行きの長さにより、待ち合いスペースに服薬指導の音声が上昇する位置が生じることが明らかとなった。 【スピーチプライバシーをサウンドマスキングにより保護する可能性】 多くの薬局が採用している環境音に着目し、スピーチプライバシー保護への応用性とサウンドマスキング音に有効な音源の検討をおこなった。その結果、単一音ではピンクノイズ(All Pass)が最もマスキングに有効であり、混合音ではピンクノイズにせせらぎ音やオルゴール音を組み合わせた音源が有効であり、うるささも軽減されることが明らかとなった。
|
Research Products
(2 results)