2007 Fiscal Year Annual Research Report
エビデンスのある患者自己治癒力向上-量的(HSP,免疫等)と質的評価を指標として
Project/Area Number |
19659134
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
高柳 和江 Nippon Medical School, 医学部, 准教授 (20246937)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
齊藤 卓弥 日本医科大学, 医学部, 准教授 (20246961)
伊藤 要子 愛知医科大学, 医学部, 准教授 (60065597)
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Keywords | 笑い / 自己治癒力 / 癒し / HPS / 免疫 / 面接分析 / 模擬患者 / TNF-α |
Research Abstract |
研究の目的 笑いの介入によって患者自身の自己治癒力が高まる。笑いの癒しの効果を心理学的検査を質的指標として、量的指標のHSPを含む生理的指標として検証した。 研究実施計画 介入実験:一般学生20人(日本医科大学および愛知医科大学学生)を心理検査と、血圧、脈、呼吸数の生理検査および免疫能、自己治癒力を検討するため看護師により採血し、HPS、免疫(白血球、NK細胞活性等)、乳酸を測定した。笑いの介入は専門家による落語とコントロールとしておなじ時間を難解な講義を聞かせた。 面接分析:笑い療法士に臨床心理士が面接を行い、また、模擬患者との面接を行い、ビデオカメラで学術映像舎に依頼して撮影した。 笑い介入による結果 心理テストについて、T検定による介入群と対照群の前後での比較を行なった。介入群では、複数の指標で疲労の軽減、幸福感の増大が認められた。一方、対照群では、変化なしか、今回作成した幸福度スケールでは幸福感の減少、疲労度テストでは疲労度の増大が認められた。 生理指標では、TNF-αは平常群の前は対照と落語ともに前は後に比し有意にTNF-αが高い(p<0.05)。INF-αは後に比し有意にHSP70が高い(p<0.05)ことがわかった。HSP70は対照群の前は後に比し有意に高く(p<0.01)、落語群の前も後に比し有意にHSP70が高かった(p<0.001)。ホルター心電計で自律神経のモニターの結果はいまだ出ていない。落語は非常におもしろく、終了後は体調が良くなったように感じた、来て良かったなどの感想が聞かれた。 笑い療法士のインタビューは、34人に面接を行い、テープおこしを行い、兵庫県在住の甲南女子大学大井美紀先生が研究協力者として面接の分析を進めている。また、インタビューをより効率的に分析するっために、DVDで面接を撮影してこのDVDで後で、評価者が客観的に分析する手法も研究途上にある。
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