2007 Fiscal Year Annual Research Report
食行動がメタボリックシンドローム及びその構成因子に及ぼす影響に関する研究
Project/Area Number |
19659168
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Research Institution | Osaka Medical Center for Health Science and Promotion |
Principal Investigator |
佐藤 眞一 Osaka Medical Center for Health Science and Promotion, 部長 (60450920)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
磯 博康 大阪大学, 医学部, 教授 (50223053)
大平 哲也 大阪大学, 医学部, 助教 (50448031)
前田 健次 (財)大阪府保健医療財団大阪府立健康科学センター, 主幹兼医長 (00416182)
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Keywords | 食行動 / メタボリックシンドローム / 疫学研究 |
Research Abstract |
平成19年度は「お腹いっぱい食べる」・「食べる速さ」といった食行動とメタボリックシンドロームとその構成因子、特に肥満との関連について横断及び縦断研究にて検討した。 2003〜2006年に実施した秋田県I町、大阪府Y市M地区の循環器検診を受診した20〜69歳の男女を対象とし、「お腹いっぱい食べる」・「食べる速さ」と肥満(Body Mass Index 25kg/m2以上)及びメタボリックシンドローム(国内基準に準拠(腹囲ではなくBMI 25kg/m2以上を代用))との関連を横断研究にて検討した。その結果、男女とも「お腹いっぱい食べる」、「食べる速さが速い」者はそうでない者に比べ、肥満及びメタボリックシンドロームのリスクが高かった。特に、「おなかいっぱい食べてかつ早食い」の者は「おなかいっぱい食べずかつ早食いでない」者に比べ、肥満のリスクが相加的高率であることが認められた。 また同地区において、2003年をベースラインとし、2006年までの3年間で、「お腹いっぱい食べる」・「食べる速さ」が非肥満者における肥満の出現に関るかどうかを縦断研究にて検討したところ、女性において「おなかいっぱい食べてかつ早食い」の者は「おなかいっぱい食べずかつ早食いでない」者に比べ、肥満の出現リスクが有意に高いことが認められた。 上記の研究実績は、我が国における先行研究において報告されていた「食べる速さ」に加え、「おなかいっぱい食べる」ことが肥満、メタボリックシンドロームと関連すること、更には、これら食行動がメタボリックシンドロームの主要な横成因子である肥満の原因となる可能性を示すものであり、我が国における食行動からのアプローチによるメタボリックシンドローム対策の一助となると考えられる。
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