2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19659171
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
工藤 恵子 Kyushu University, 大学院・医学研究院, 講師 (10186405)
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Keywords | 中毒起因物質 / スクリーニング / Focus[○!R] / GC / MS |
Research Abstract |
1)過去の中毒発生状況の包括的な調査 これまで発表されている薬物中毒に関する統計データのうち、科学警察所資料「薬物による中毒事故等の発生状況」の2003-2004年分、さらに日本法医学会編:鑑定例概要の2004-2006年分について、中毒起因物質とそれぞれの起因物質ごとの発生頻度について詳細に調査した。 2)分析対象薬物の絞込み 1)において確認されたわが国で実際に発生している中毒の起因物質のうち、中毒頻度が高いもの、死亡事故となるもの、薬物分析が直接治療に直結するものの3つの基準を元に法医学の薬物鑑定および救急医療の薬物分析に最も重要な薬毒物として約300程度の化合物に絞り込んだ。 3)標準物質の調達 絞り込んだ約300種類の分析対象薬物のうち、当教室で所有していない薬物の分析用標準品を、製薬会社への依頼、海外の試薬メーカーからの輸入などによって調達した。 4)網羅的抽出を可能とする方法の確立 2)で絞り込んだ薬物を出来る限り簡便で網羅的に抽出可能な方法を確立する目的で、各薬物の誘導体化法および抽出法について検討を行った。誘導体化については塩基性薬物と水酸基を含む代謝物にはアセチル化が適していることが判明した。また抽出法としては高極性から疎水性化合物まで一つの固相で対応可能なエンハンスドポリマー固相Focus^<TM>を用いることで、幅広い薬物が高い回収率で抽出されることが判明した。
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