2007 Fiscal Year Annual Research Report
熱ショック蛋白質の積極的誘導による新しい末梢免疫調節治療の基礎的検討
Project/Area Number |
19659191
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Research Institution | Hyogo College of Medicine |
Principal Investigator |
福永 健 Hyogo College of Medicine, 医学部, 助教 (80333540)
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Keywords | 免疫調節 / 温熱治療 / 顆粒球吸着療法 / 炎症性腸疾患 / サイトカイン / 熱ショック蛋白 |
Research Abstract |
(1)ミニチュア顆粒球吸着療法(GMA)回路の製作:Folletteらのラットに対する膜透析回路(J Appl.Physiol.1993)に準じ、Wistarラット(10週齢、体重240-270g)を対象としたミニチュア回路を製作した。全身麻酔下であらかじめheparin,全身投与により抗凝固化されたラットjagular veinに穿刺した21Gの細径カテーテルより取り出された末梢全血をperistaltic pumpを用いてpump流速(Qb)=0.2ml/minで2.2gのGMAビーズ(酢酸セルロースビーズ,JIMRO,群馬)を充填したミニチュアカラムに連続的に通過させた。カラムを通過した末梢血はjugular veinに挿入した21G細径カテーテルから再び体内に戻した。さらに予定通りperipheral blood hyperthermiaを可能とするためにpumpより末梢の回路・カラムは恒温槽内に設置し、あらかじめ生理食塩水でprimingされた回路・カラムは血液還流開始60分前からcGMAでは25℃、hGMAでは43℃に調節した恒温槽に浸しておいた。一回の施行時間はヒトへのcGMAと同じく60分とした。 (2)hGMAによるHSP誘導効果の評価:上記回路を用いて25℃環境下における「cGMA」を78例、同じく43℃環境下における「hGMA」を37例、単回施行した。GMA直前・直後に末梢血を採取し、組織MPO活性、血漿HSP70,TNF-α,IL-2,IL-10をELISA法で測定したが、温熱条件による明らかな傾向の検出には至らず、体外循環に付随する全身麻酔や穿刺針による侵襲が表出していると考えた。よって、年度途中より想定どおり処理を還流法より脱血・処理・再輸注からなる間歓法に改め、引き続き検討中である。
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