2008 Fiscal Year Annual Research Report
新しい原理(低酸素細胞のPETイメージング)に基づく心筋虚血評価法の開発
Project/Area Number |
19659193
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
加賀谷 豊 Tohoku University, 病院, 准教授 (90250779)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉村 宏一郎 東北大学, 病院, 助教 (60375079)
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Keywords | 核医単 / ポジトロンCT / イメージング / 虚血性心疾患 |
Research Abstract |
冠動脈造影による冠動脈の狭窄度の評価を行っただけでは、適切な症例に適切に冠動脈インターベンションあるいは冠動脈バイパス術を行うことはできない。従って、主として画像診断による心筋バイアビリティの評価が極めて重要である。FDGを用いたポジトロン断層撮影(PET)はこの目的に頻繁に使用されるが、患者のインスリン分泌能あるいは心筋のインスリン感受性の影響を受けることから、新しいイメージング剤の開発が強く望まれている。東北大学では放射線増感剤1-[2-hydroxy-1-(hydroxymethyl)ethoxy]methyl-2-nitroimidazole(以下RP-170)のフッ素誘導体を^<18>Fで標識した新しい低酸素細胞イメージング剤[^<18>F]FRP-170の合成に成功している。本研究において、[^<18>F]FRP-170を用いたPET検査が心筋バイアビリティの評価に有用であるか否かを検証した。冠動脈に有意狭窄病変がある安定した冠動脈疾患患者において、[^<18>F]FRP-170を用いた運動負荷心臓PETを行った。自転車エルゴメータによる多段階負荷によりエンドポイントに達したところで、予め確保しておいた静脈ラインから[^<18>F]FRP-1705mCiを注射した。注射後約30秒間は運動を続け、PETの撮像は[^<18>F]FRP-170投与後、5分間隔で1時間後まで行った。以前我々が報告したラットを用いた動物実験の結果とは異なり、[^<18>F]FRP-170の集積に関して虚血領域と非虚血領域の違いが明瞭でなかった。今後、さらに投与方法を変更することや心筋虚血のより強い症例において検討を重ねる必要があると考える。
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Research Products
(5 results)