2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19659216
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
杉山 文博 University of Tsukuba, 大学院・人間総合科学研究科, 准教授 (90226481)
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Keywords | 高血圧 / ハプロタイプ / 遺伝子改変マウス / ES細胞 / C57BL / 6 |
Research Abstract |
研究実施者は、ゲノムワイドなハプロタイプ解析が新たな病態モデル動物を作製するための有用な解析方法であることを明らかにするため、本研究において高血圧の基準系統であるSWR系統(近交系マウスにおいてNZOと同様に高血圧形質を示した系統)より胚性幹(ES)細胞を樹立し、SWR系統podocin遺伝子を低血圧系統podocin遺伝子(C3HやA/J)に置換したマウスを作製することを目的として研究を進めた。 【ES細胞の樹立】SWRマウス胚盤胞を材料に、一般的なES細胞樹立方法およびKnockout Serum Replacement(KSR)を用いた培養方法にて樹立を試みた。しかしながら、SWR系統のES細胞樹立に困難を要している。そこでpodocin遺伝子型がSWR系統と同じC57BL/6マウスを基準系統に変更し、ES細胞の樹立を試みた。KSRの効果がC57BL/6系統に有効に作用するか検討するため、tdKAEDE遺伝子改変C57BL/6マウス胚盤胞を用いES細胞の樹立を試みた。結果、KSRの利用が効果的にES細胞樹立に作用することが明らかとなった。C57BL/6ES細胞の個体への発生において、どのステージのレシピエント胚が有効であるか検討するため、ターゲティングに使用可能なC57BL/6JおよびC57BL/6N胚盤胞よりES細胞を樹立し、、レシピエント胚として8細胞期胚および胚盤胞の有効性について比較検討した。結果、C57BL/6ES細胞はレシピエント胚として8細胞胚を好み、高キメリズム個体が得られることが明らかとなった。また、KSRを用い樹立したC57BL/6ES細胞はターゲティング(下記ベクターでの操作は今後予定)操作後、多分化能力が維持されていることが確認された。 【podocin遺伝子の高血圧型→低血圧型置換ターゲティングベクター構築】現在順調に進行中である。
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Research Products
(3 results)