2007 Fiscal Year Annual Research Report
透析アミロイドーシスを予防するための細胞移植療法の開発:メガリン発現細胞の樹立
Project/Area Number |
19659218
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
下条 文武 Niigata University, 学長 (20126410)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斉藤 亮彦 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 特任教授 (80293207)
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Keywords | メガリン / β_2-ミクログロブリン / 透析アミロイドーシス / インスリン / アンジオテンシンII / 近位尿細管上皮細胞 / キュビリン / アムニオンレス |
Research Abstract |
メガリンは透析アミロイドーシスの原因蛋白β_2-ミクログロブリン(β_2-m)を取り込み代謝する受容体である。メガリン高発現細胞を作製し、β_2-m結合・取り込み能を評価するために、ラットメガリンcDNA(断片および全長)をCOS細胞およびMDCK細胞に発現させ、機能的解析を行った。その結果、少なくともメガリンの4つの細胞外ドメインのうち最も膜貫通領域に近いドメインはβ_2-m結合・取り込み能をもたないことがわかった。メガリンと共役する細胞膜受容体であるキュビリン-アムニオンレス複合体とも共発現させ、メガリン機能の増強効果が得られるか検討するためそれらの遺伝子を発現させる系の開発を行った。さらにメガリン発現を増強あるいは減弱させる因子を検討するため、ラットアンジオテンシンII受容体(AT_<1A>R)遺伝子を導入した培養近位尿細管上皮OK細胞を用いて、メガリンの発現調節機構を検討した。その結果、メガリンはAT_<1A>Rを介するシグナルによって発現が減弱し、リガンド蛋白の取り込みが減少した。さらに、その作用はERKシグナル経路によって制御されることを明らかにした。また逆にインスリンはメガリンの発現を維持する働きがあり、それはIRS/PI3Kシグナル経路を介することを明らかにした。さらにAT_<1A>Rを介するERKシグナルはインスリンにより拮抗され、また逆にインスリン-IRS/PI3KシグナルはアンジオテンシンIIによって拮抗される関係にあることを明らかにした。
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Research Products
(4 results)