2008 Fiscal Year Annual Research Report
透析アミロイドーシスを予防するための細胞移植療法の開発:メガリン発現細胞の樹立
Project/Area Number |
19659218
|
Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
下條 文武 Niigata University, 学長 (20126410)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斉藤 亮彦 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 特任教授 (80293207)
|
Keywords | メガリン / β_2-ミクログロブリン / インスリン / アンジオテンシンII / 近位尿細管上皮細胞 / NMHC IIA / キュビリン / アムニオンレス |
Research Abstract |
メガリンは透析アミロイドーシスの原因蛋白β_2-ミクログロブリン(β_2-m)を取り込み代謝する受容体である。メガリンの機能を応用し、β_2-mなどの尿毒素タンパクの代謝を促すシステムを構築するため、メガリンのエンドサイトーシス機能にかかわる分子機序の基礎検討をすすめた。 培養近位尿細管上皮OK細胞において、メガリンはアンジオテンシンII受容体(AT_<1A>R)を介するシグナルによって発現が減弱し、さらにその作用はERKシグナル経路によって制御されることを明らかにした。また逆にインスリンはメガリンの発現を維持あるいは活性化する働きがあり、それはIRS/PI3Kシグナル経路を介することを見出した。さらにAT_<1A>Rを介するERKシグナルはインスリンにより拮抗され、また逆にインスリン-IRS/PI3KシグナルはアンジオテンシンIIによって拮抗される関係にあることを明らかにした(Endocrinology, 2009)。 近位尿細管上皮細胞においてメガリンが細胞内アダプター分子Disable-2 (Dab2)を介してnonmuscle myosin heavy chain IIA (NMHC IIA)と分子間相互作用を及ぼしあい、それがエンドサイトーシス機能に関係することを明らかにした(Kidney Int., in press)。 さらに、MDCK細胞において、メガリンと共役する細胞膜受容体であるキュビリン-アムニオンレス複合体と共発現させ、メガリンとそれらの分子の相互作用を解析した。その結果、メガリンとキュビリンはアムニオンレスの存在下において結合し、共同的なエンドサイトーシス機能を発揮することを見出した。
|
Research Products
(6 results)
-
-
-
-
-
[Book] 最新透析医学2008
Author(s)
飯野則昭, 斎藤亮彦, 下条文武
Total Pages
675-678
Publisher
腎代替医療への先端技術の応用
-