2007 Fiscal Year Annual Research Report
HTLV-1によるTリンパ球腫瘍化機構としてのRNA品質管理機構NMDの撹乱
Project/Area Number |
19659241
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
渡邉 俊樹 The University of Tokyo, 大学院・新領域創成科学研究科, 教授 (30182934)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石田 尚臣 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 助教 (80293447)
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Keywords | RNA管理 / NMD / レトロウィルス / Tax / Upf1 |
Research Abstract |
研究計画に従い以下の実験を実施し結果を得た。 1)NMDレポーターシステムの構築:NMD標的遺伝子として汎用されるβ-globin遺伝子の野生型と変異型をそれぞれluciferase発現ベクターに導入し、mRNAの量をおのおののlucifefase活性として評価出来る系を構築した。 2)Igμ遺伝子を用いて3'UTRからSTOP codonまでの距離に依存するNMDのシステムを評価する系の構築は、現在構築中である。 3)β-globin-luciferaseの系を用いて、種々の細胞株におけるNMD活性の評価を行い、HTLV-1不死か細胞株及びATL細胞株においてNMD活性の阻害を示唆する結果を得ている。一過性過剰発現系でのTaxの影響は現在検討中である 4)10種の既知NMD標的細胞性遺伝子に関して、その発現レベルを、PHA活性化正常T細胞、T細胞性細胞株、HTLV-1不死化T細胞株、ATL由来T細胞株を用いて定量RT-PCRで比較検討し、少なくとも5遺伝子に関してはHTLV-1不死化あるいはATL細胞株でその発現レベルが亢進していることを示した。 5)HeLa細胞に一過性にTaxを発現させることにより、上記の標的遺伝子のmRNAレベルが亢進することを示した。 6)培養細胞株における過剰発現系での免疫共沈実験、invivoでのFRET解析、GST-pull down assayで、HTLV-1TaxとNMD複合体のコア蛋白質であるUPF1との会合を証明した。 7)培養細胞内でのTaxによるNMD機能制御を動的に解析する目的で、Cre-Lox系を利用したTax発現誘導可能HeLa細胞を構築した。 これらの研究生化の一部は、分子生物学会生化学会合同大会において2つの演題として発表した。
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Research Products
(2 results)