2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19659285
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
森田 明理 Nagoya City University, 大学院・医学研究科, 教授 (30264732)
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Keywords | 老化 / 皮膚老化 / タバコ / 喫煙 |
Research Abstract |
環境要因でしわの形成に関与する因子として、紫外線が重要な因子であるが、喫煙も重要な環境因子であることが、私たちの調査や他の大規模調査によって明らかとなっている。私たちの研究室では、本邦における喫煙と皮膚の老化、つまりしわ形成と関与するかを再度調査し、正常人培養線維芽細胞を用いることで喫煙による皮膚老化の機序に関して解析を進めてきた。タバコ煙には約3700の物質が含まれ、水溶性物質はその約半分ほどであり、タバコ煙に含まれる代表的なベンツピレンなどは、脂溶性のものである。すでにヘキサンによってタバコ煙の脂溶性分画の抽出を終わり、解析をはじめた。現在までのところ、脂溶性分画でも明らかにMMP-1の誘導はみられるが、水溶性分画に比べれば誘導レベルは低い。水溶性分画では、明らかに活性酸素が関与するが、脂溶性分画では、活性酸素以外の関与が推定されるが、今後その誘導に関わる物質やメカニズム解析を行う予定である。動物実験では、ヘアレスマウスを用い、タバコ煙抽出液を外用、局所注射、腹腔内投与などを行い、その皮膚の変化を経時的に観察し組織学的変化の検討を行った。外用、局所注射で明らかに真皮コラーゲンの減少が得られることが明らかとなった。今後、ナチュラルハーブ、サプリメント、生薬などの自然素材などから、タバコ煙抽出液によるコラゲナーゼ産生を抑制する物質を網羅的に水溶性分画、脂溶性分画からおこるMMP-1誘導やコラーゲン産生の抑制する物質を探索する予定である。
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Research Products
(3 results)