2007 Fiscal Year Annual Research Report
不安定動脈硬化プラークの描出を目的とするSPECT分子イメージングプローブの開薬
Project/Area Number |
19659311
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
佐治 英郎 Kyoto University, 薬学研究科, 教授 (40115853)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久下 裕司 北海道大学, 医学研究科, 教授 (70321958)
天滿 敬 京都大学, 薬学研究科, 助教 (90378787)
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Keywords | 循環器・高血圧 / 放射線 / 動脈硬化 / 分子イメージング |
Research Abstract |
本研究の目的は、動脈内のプラーク破綻とそれに伴う血栓形成に深く関与する組織因子(Tissue Factor, TF)の選択的な描出を可能とする『SPECT用分子イメージングプローブ』を開発し、不安定プラーク(粥状動脈硬化巣)の検出に有効な新しい核医学診断法を提案することにある。本年度は、動脈硬化自然発症モデル動物としてWHHLMIウサギを用い、以下の検討を行った。 膜結合タンパクであるTFの膜外領域について抗原性サーチを行い、抗体作製に最適なペプチド配列を選択した後、これに対する単クローン抗体を作製し、抗原認識性をELISA及びFACSにより調べたところ、免疫反応性の異なる3種類の有望な単クローン抗体を得た。 そこで、作製した3種類の抗TF抗体について、『二官能性放射性プローブ』の概念を導入して放射標識した。すなわち、抗TF抗体にHYNIC-NCSを反応させることで、HYNIC誘導化抗体(HYNIC-anti-TF-mAb)を得、さらに別途合成した99mTc(tricine)_2と反応させることにより、99mTc-HYNIC-anti-TF-mAb(tricine)_2を放射化学的収率30%以上、放射化学的純度90%以上で得た。 WHHLMIウサギ、コントロールウサギに99mTc標識抗TF抗体を投与し、血管を含めた臓器移行性、血中クリアランスの検討を行った。その結果、インビトロにおいて抗原認識性が相対的に高い抗TF抗体では、血中クリアランスが速く、血管への放射能集積量比(WHHLMIウサギ/コントロールウサギ)も大きくなる傾向を見い出した。
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Research Products
(3 results)