2007 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト免疫系再構築マウスにおける乳癌膜表面抗原に対する完全ヒト型抗体作成の試み
Project/Area Number |
19659330
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
齋藤 雄紀 Tokai University, 医学部, 講師 (80349365)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
亀谷 美恵 東海大学, 医学部, 助教 (50338787)
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Keywords | ヒト免疫再構築マウス / 乳癌膜表面抗原 / HER3(erbB3) / ヒト型抗体 |
Research Abstract |
本年度は、完全ヒト型Her-3モノクローナル抗体を作製するために、以下の点まで研究を進めた。 (1)造血幹細胞を東海大学臍帯血バンクより提供を受けた臍帯血より抗CD34抗体を用いて磁気ビーズ法により採取し、重度の免疫不全マウスであるNOGマウスに経静脈移植してヒト免疫系再構築マウスを作製した。ヒト免疫系再構築の確認は、末梢血より比重分離法によりMNCを分離し、これらの細胞を抗ヒトCD45,CD3,CD20抗体で染色し、フローサイトメトリーにより陽性細胞の比率を解析することにより行った。 (2)Her-3を発現している事が報告されている乳ガン細胞である数種類の乳ガン細胞株について、フローサイトメトリーによりHer-3の発現を確認した。この結果、Her-3陽性細胞としてAU-565およびBT-474を選択した。 (3)これらのHer-3陽性細胞をin vitro培養の後、MMC処理して10^6ずつ造血幹細胞移植後9週のヒト免疫系再構築が確認されたマウス腹腔に投与し、免疫を開始した。採血は2週間ごとに行い、これらHer-3発現細胞を染色するか否かについてフローサイトメトリーを用いて解析を行っている。 (4)フローサイトメトリーによるスクリーニングを簡便にする手段として、マウスmyeloma細胞株A20にHer-3を発現させることを目的として、BT-474よりtota1RNAを抽出し、Her-3のc-DNAをPCRにより得ることを試みた。
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