2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19659345
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
裴 正寛 Osaka City University, 大学院・医学研究科, 登録医 (30423883)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹村 茂一 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 講師 (00322363)
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Keywords | 肝再生 / 糖尿病 / Kチャネル / 再生不全 |
Research Abstract |
糖尿病症例では、肝切除術後の肝再生の遅延ならびに肝機能障害の遷延、ひいては肝不全の出現頻度が高いが、その機序は十分に理解されておらず、その対策も無い.本研究では、種々の細胞の成長、増殖を促進するATP感受性カリウム(K_<ATP>)チャネル開口薬の肝再生に及ぼす効果を検討し、肝切除後肝再生を促進、さらには糖尿病合併例における肝切除術後の安全性の向上と適応拡大を目指す. (実験)K_<ATP>チャネルによる肝細胞および肝癌細胞株の増殖の検討(in vitro). F344ラットから分取した初代培養肝細胞および各種ヒト肝癌細胞株におけるK_<ATP>チャネル開口薬ならびに遮断薬の細胞増殖への影響を検討した.使用する薬剤は、K_<ATP>チャネル開口薬としてpinacidil、Minoxidil、Cromakalimを使用し、遮断薬としてglibenclamideを使用した. (結果)初代培養肝細胞株にMinoxidil、CromakalimなどのK_<ATP>チャネル開口薬を添加しても定常状態ではDNA合成は亢進しなかった。一方、肝癌細胞株、HGFの添加や肝部分切除の前処置により肝再生は10-20倍に亢進し、K_<ATP>チャネル遮断薬であるglibenclamideにより濃度依存性に抑制された。したがって、正常肝細胞においても増殖刺激共存下であればK_<ATP>チャネル開口薬が肝再生を促進する可能性が示唆された.
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Research Products
(8 results)