2007 Fiscal Year Annual Research Report
副甲状腺ホルモンとβカテニンの相互作用による骨形成調節機構の解明
Project/Area Number |
19659375
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
緒方 直史 The University of Tokyo, 医学部・附属病院, 客員教員 (10361495)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三浦 俊樹 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (20376479)
竹下 克志 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (30262009)
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Keywords | 細胞・組織 / 骨代謝 / 副甲状腺ホルモン / 骨粗鬆症 |
Research Abstract |
19年度は、主に酵母ツーハイブリッドシステムを用いて副甲状腺ホルモン(PTH)受容体C末側細胞内ドメインに結合する蛋白質を網羅的に探索し。すると新たな結合蛋白としてβカテニンを同定することが出来た。マウス腎臓由来293細胞にGFP標識したPTH受容体を強制発現させると、PTH受容体と内在性βカテニンが細胞内での共局在し(蛍光顕微鏡)かつ直接結合することを確認した(免疫沈降およびWestern blotにて)。この結合はPTH刺激により低下することも確認された。さらにPTH受容体の変異体導入との結合を検討すると、C末側582-585の4アミノ酸がβカテニンの結合に必須であることが明らかとなった。また、足場蛋白であるAxinおよびAPCもβカテニンと複合体を形成してPTH受容体の同部位に結合することが確認された。 続いて、293細胞に恒常活性型βカテニンを過剰発現すると、PTH刺激後の細胞内cAMP活性は抑制された。逆にsiRNA導入によりβカテニンを発現抑制すると、刺激後のcAMP活性は促進され、細胞内Ca^<2+>濃度が上昇した。 以上より、PTH受容体にC末端にβカテニンが結合することが示され、その結合によりPTHのシグナルが調節されていることが示唆された。
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Research Products
(1 results)