2007 Fiscal Year Annual Research Report
血流を介して骨吸収と骨形成を共役させる全身性因子の解明
Project/Area Number |
19659386
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Research Institution | Saitama Medical University |
Principal Investigator |
片桐 岳信 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (80245802)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福田 亨 埼玉医科大学, 医学部, 助教 (20301492)
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Keywords | 骨代謝 / 血流 / 骨誘導因子 / 骨形成 / 生体分子 / 細胞・組織 |
Research Abstract |
ヒトBMP-4を高発現したトランスジェニックマウスを作製するために、まず、ヒト骨肉腫細胞よりBMP-4cDNAをRT-PCR法でクローニングし、シークエンスを確認した。さらに、本cDNAをCre-LoxPシステムの制御下で発現させるために、CAGプロモーター・LoxP・EGFP・loxP・BMP-4の順で挿入した発現ベクターを構築した。本ベクターを培養細胞にトランスフェクションし、Cre発現ウイルスを感染させると、EGFPの発現量が減少し、代わりにBMP-4の発現が増加することをRT-PCR及び蛍光顕微鏡下での観察により確認した。 このとき、誘導されたBMPが生物活性を示すか否かを検討するためマウス筋芽細胞C2C12を用いて同様のトランスフェクション実験を行った。その結果、Cre酵素を発現させた細胞群では、BMPを作用させたときと同様に筋分化が抑制され、代わりに骨芽細胞の分化マーカーとなるアルカリホスファターゼ活性や、転写因子Osterixの発現誘導が検出された。従って、この発現ベクターが導入された細胞でCre酵素を発現させれば、生物活性を有したBMPの発現を誘導することができることが確認された。 以上の結果を基に、次年度は本ターゲティングベクターをマウスの胚にインジェクションし、トランスジェニックマウスを樹立する計画である。
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