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2007 Fiscal Year Annual Research Report

破骨細胞融合時の自他認識機構

Research Project

Project/Area Number 19659387
Research InstitutionKeio University

Principal Investigator

滝戸 次郎  Keio University, 医学部, 助教 (00197237)

Keywords細胞融合 / 細胞間認識 / 破骨細胞 / アクチン
Research Abstract

細胞の融合過程を明らかにする目的で、単核のRAW264.7細胞が融合により多核巨細胞(破骨細胞)を形成する際の細胞骨格アクチン繊維の構造変化をconfocal microscopyで観察した。RANKLで分化刺激を与えると、単核のRAW細胞は底面(ガラス付着面)にアクチンに富む円形の構造体を形成した。これは、大きさ、アクチンの配向からfocal adhesionではないと考えられた。RANKL刺激3日後に、RAW細胞は細胞膜レベルでの融合を開始した。融合の中間状態では、細胞膜は融合を終了しているにもかかわらず、核は融合体の中心上部に集まる状態が観察された。この状態の融合体では、単核で観察されたアクチンに富む構造体は、融合体底面で互いを認識するかのように、会合していた。融合の終わった破骨細胞では、核は辺縁部に分散し、また特異的なアクチン構造体は消失していた。このアクチン構造体は、ミオシンII、Arp2/3を含有することが蛍光抗体法で確認された。破骨細胞では、アクチンリングと呼ばれる構造が細胞の骨への付着に必要と考えられているが、破骨細胞同士が接触する辺縁部では、しばしばここで記載された新しいアクチン構造体に特有のアクチンの配向が観察された。これらのことから、新しいアクチン構造体は、細胞の融合時に互いを認識する装置であることが示唆された。しかし、融合細胞が必ずしもこの構造体を持つとは限らないことから、融合に必須の構造とは考えられなかった。融合現象とは別個の、細胞認識機構の1形態と考察された。

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Published: 2010-02-04   Modified: 2016-04-21  

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