2008 Fiscal Year Annual Research Report
時間特異的及び組織・細胞特異的ノックアウトマウスを用いた骨再生過程の解明
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19659389
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Research Institution | University of Occupational and Environmental Health, Japan |
Principal Investigator |
中村 英一郎 University of Occupational and Environmental Health, Japan, 医学部, 助教 (10412644)
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Keywords | 骨・軟骨代謝学 / Cre-ER(T)-LoxPシステム / ソニックヘッジホッグ / 骨折治癒 |
Research Abstract |
20年度の本研究の目的は、骨折後骨再生初期の未分化間葉系細胞に発現するソニックヘッジホッグ(以下Shh)をノックアウトしたマウスに骨・骨髄損傷を起こし、骨再生過程を観察すると共に未分化間葉系細胞の骨芽細胞、軟骨細胞への分化過程を観察することである。 骨・骨髄損傷は、6週齢の時点で直径1.0mmのドリルホールを左大腿骨中央部全面に開けて骨・骨髄損傷モデルを作成した。まず予備実験としてWild typeでドリルホールを開けて骨・骨髄損傷を起こし骨再生過程を組織学的に検討、膜性骨化と髄内仮骨の部位を確認した。次いでTamoxifen inducibleのCre-ER(T)-LoxPシステムが正常に稼働する事を確認するため、Cre-LoxPによるリコンビネーションが起こった細胞にLacZが発現するように作られたROSA/LacZレポーターマウスを用いて、ROSA/Cre-ER(T)マウスと交配し、Tamoxifen投与後に骨・骨髄損傷部位にLacZが染まることを確認した。申請者らはTamoxifen inducibleのCre-ER(T)-LoxPシステムを用いて時間特異的にShhをノックアウトする事を試み、今年度はROSA/Cre-ER(T)マウスとShh-loxPマウスをそれぞれ飼育継代し、これらを交配してROSA/Cre-ER(T)(het):Shh-loxP(homo)マウスを作成し得た(ROSA:Shhc)。その後、ROSA:ShhcとWtマウスに骨・骨髄損傷を起こし、Tamoxifen投与後の損傷部位修復過程の継時的変化と遺伝子発現の継時的変化を観察する段階に進んでいる。
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