2007 Fiscal Year Annual Research Report
進行・再発前立腺癌に対するPSAペプチド癌ワクチン及び新規アジュバントの開発
Project/Area Number |
19659415
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
飯山 達雄 Kochi University, 医学部, 助教 (70380334)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宇高 恵子 高知大学, 医学部, 教授 (40263066)
執印 太郎 高知大学, 医学部, 教授 (80179019)
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Keywords | 前立腺癌 / PSA / ペプチド癌ワクチン |
Research Abstract |
我々は、前立腺癌への抗腫瘍効果を有する癌ワクチン療法の開発の基礎として、前立腺癌特異的な免疫応答を導くPSAペプチドエピトープの研究を行った。PSA遺伝子産物のアミノ酸配列を、隠れマルコフモデルを用いた「能動学習プログラム」で解析し、PSAのアミノ酸配列の中で、HLA-A*2402、HLA-A*0201、HLA-A*0206のMHC class Iへ結合し、PSA特異的細胞障害性T細胞(CTLs)を誘導する可能性のあるPSAペプチドエピトープを推定した。本研究について説明の上同意を取得した前立腺癌患者の末梢血単核球(PBMC)を採取。HLA型に応じたclass I結合PSAペプチドで1週間ごとに計4回刺激し、ELISPOT assayによりIFN-γ産生能を測定したところ、大多数の症例でIFN-γ産生が観察された。これにより、PSAペプチド投与により、前立腺癌患者でPSA特異的免疫応答が誘導される可能性が示唆された。現在PSAペプチド特異的なCTLsのpopulationを評価するTetramer assay用のtetramerを調整している。またPSAペプチドによりin vitroで誘導されたCTLsを使い、HLA拘束性に前立腺癌細胞株の細胞が傷害されるか評価するために、前立腺癌細胞株PC3にPSAおよび各HLA型(A*2402、A*0201、A*0206)を発現させたcell lineを製作した。これらを標的細胞とし、PSAペプチドで誘導されたCTLsを用いてCytotoxic Killing Assay(Chromium Release Assay)を行ったところ、標的細胞が破壊された。以上より、前立腺癌患者に対し、PSAペプチドが有効な治療薬となる可能性が示唆された。
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Research Products
(1 results)