2007 Fiscal Year Annual Research Report
難聴遺伝子改変技術を利用したコルチ器の三次元構築の分子基盤の解明
Project/Area Number |
19659441
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
池田 勝久 Juntendo University, 医学部, 教授 (70159614)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古川 正幸 順天堂大学, 医学部, 准教授 (20359524)
横井 秀格 順天堂大学, 医学部, 准教授 (80317487)
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Keywords | 遺伝子欠失 / 電子顕微鏡 / コルチ器 / 細胞骨格 / 柱細胞 / Deiter細胞 / Cx26 |
Research Abstract |
Cre recombinase存在下でGjb2遺伝子翻訳領域が切り取られるようなコンストラクトを作成し、ES細胞に相同組換えにより導入した。ネオマイシンによる選別を行いサザンプロット法により組替え体を同定する。ES細胞をB6マウスの胚盤胞へ注入してキメラマウスを作製した。続いてB6と交配させ、遺伝子欠失マウスを同定し解析に供する。電子顕微鏡によるコルチ器の構成細胞の微細構造の観察、特にアクチン、チュブリンなどの細胞骨格の柱細胞とDeiter細胞の微細な構造変化が観察された。抗アクチンとチュブリン抗体による免疫染色によって、柱細胞とDeiter細胞の細胞骨格蛋白を観察し、その変性の程度が判明した。コルチリンパ液の産生に関して、コルチ器におけるイオン輸送体であるKcc3、KCNQ4の発現を免疫染色で検討し、これらの蛋白の発現は変化していないことが判明した。蝸牛コルチ器の発生の分子メカニズムに関して、コルチ器の三次元構築がCx26を介した情報伝達が柱細胞、Deiter細胞の形状の維持に重要であることと支持細胞のイオン輸送体がコルチリンパ形成・維持に必須であることが判明した。
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