2007 Fiscal Year Annual Research Report
初期化因子の解明-テーラーメイド再生医療への応用に向けて
Project/Area Number |
19659466
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Research Institution | Nara Medical University |
Principal Investigator |
石坂 重昭 Nara Medical University, 医学部, 教授 (90159715)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
王寺 幸輝 奈良県立医科大学, 医学部, 助教 (50343421)
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Keywords | 初期化 / 再生医学 / 遺伝子 / サブトラクション |
Research Abstract |
体細胞初期化因子を探るため、我々は初期化因子の遺伝子発現に注目し、卵巣由来発現遺伝子の解析を本研究の目的とした。本年度の目標として、卵巣刺激により特異的に発現する遺伝子の同定と解析を試みた。 hCG(ゴナドトロピン)を5週齢のC57BL/6マウスに投与(hCG群)、また、未刺激群として、内在性卵発育を抑制するFSH receptor binding inhibitorを投与し(コントロール群)、48時間後の卵巣を摘出し、poly(A)+RNAを抽出・単離した。それぞれのRNAより、逆転写酵素を用いて1stストランドおよび2ndストランドcDNAを作成後、Rsalによる制限酵素消化後、cDNA末端へのアダプターを付加し、サブトラクティブ・ハイブリダイゼーションPCR法により、hCG刺激後に特異的に発現が充進する遺伝子の抽出を行った。抽出・濃縮された遺伝子群は、TA cloning vectorに挿入し、クローニングされた遺伝子をPCR増幅し、26の遺伝子群を単離することに成功した。それら遺伝子群の同定をDNAサイクルシーケンサーにより行った結果、hCG群に特異的亢進が認められた遺伝子の候補を同定することができた。現在、それら遺伝子を動物細胞発現ベクターに挿入し、マウス体細胞に強制発現させることで、各種遺伝子の初期化に対する影響を調べている。 次年度、それら遺伝子を発現させた場合に体細胞の初期化レベルを未分化マーカー遺伝子の発現やそれらプロモーターにおけるメチル化の影響などを調べる予定である。
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