2007 Fiscal Year Annual Research Report
ストレスDNAチップを用いた咀嚼障害、顎関節症、口腔顎顔面慢性疼痛の病態評価
Project/Area Number |
19659509
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
市川 哲雄 The University of Tokushima, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (90193432)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長尾 大輔 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教 (90432749)
平島 佳典 徳島大学, 医学部・歯学部附属病院, 助教 (80432748)
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Keywords | ストレス / DNAチップ / 慢性疼痛 / 咀嚼障害 |
Research Abstract |
本研究は、歯科関連ストレス(歯科的疾患:咀嚼障害、顎関節症、口腔顎顔面慢性痺痛などにおけるストレスの影響)を遺伝子レベルで明らかにすることである。この評価ツールとして、徳島大学ストレス研究センター六反教授:らが開発したDNAチップを用いる(末梢血から採取した白血球のmRNAを抽出し、ストレス関連1465遺伝子の発現をこのDNAチップで測定し、発現パターンをクラスター解析し、変化したmRNAはリアルタイムPCRで確認する)。この解析と併せて患者の歯科関連の評価と精神心理学的調査を行う。本年度の研究は研究プロトコル作成と遺伝子診断の技術修得に主眼をおいた。 歯科関連の評価項目としては、(社)日本補綴歯科学会の症型分類プロトコルに準じた。つまり、口腔の条件、身体社会的条件、口腔関連QOL(OHIPに準じたもの)、精神医学的条件の4軸から評価した。また、被験者の気質、ストレス状態などを評価するために以下の質問票を用いた。(1)CMI(Cornell Medical Index:心の健康度を測るテスト)、(2)YG性格検査(矢田部ギルフォード検査:性格類型を測定)、(3)SDS(日本版SDS:抑うつ傾向を測定)、(4)STAI(状態・特性不安検査:状態不安と特性不安を測定する)。被験者群は3群((1)健康群、(2)歯科治療反応群、(3)歯科治療非反応群)を用いた。だし、歯科的疾患以外の条件はできるだけ、症型分類を使いコントロールする。 以上のような本研究プロトコルを作成した。さらに、簡易検査として、唾液アミラーゼモニターを使用し、その有効性と力学的ストレスの分子生物学的検討も行った。ストレス反応の異常(適応障害、ネガティブフィードバック機構の異常、適応反応不全など)の機序、診断の解明の端緒となった。
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