2007 Fiscal Year Annual Research Report
骨髄より間葉系幹細胞を分離回収し増殖と分化を誘導する生体機能性ガラス材料の創製
Project/Area Number |
19659511
|
Research Institution | Iwate Medical University |
Principal Investigator |
平 雅之 Iwate Medical University, 歯学部, 准教授 (60179398)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荒木 吉馬 岩手医科大学, 歯学部, 教授 (20005036)
根津 尚史 岩手医科大学, 歯学部, 講師 (40264056)
佐々木 実 岩手医科大学, 歯学部, 准教授 (40187133)
|
Keywords | 磁性マイクロビーズ / マウス骨髄 / 間葉系幹細胞 / ゾルーゲル法 / 磁性粒子 / 特異抗体 / ポリスチレン / リンカー |
Research Abstract |
本年度は市販1社(Miltenyi Biotec社)の特異抗体付き磁性マイクロビーズシステムを用いてマワス骨髄から間葉系幹細胞の分離回収を試み、併せてTEM/EDX観察から磁性マイクロビーズの材料学的性質を検討した。 1.マウス骨髄に対してLineage Cell Depletionを行うと98.80%の血球系細胞が除かれ、細胞残存率は1.20%となった。この後、抗CD117抗体による磁性回収によって細胞残存率は0.56%になり;Anti-Sca-1抗体による磁性回収によって細胞残存率は0.18%になり;抗CD34抗体による磁性回収によって細胞残存率は0.13%になり;抗CD44抗体による磁性回収によって細胞残存率は0.14%となった。Lineage Cell Depletionキット、抗CD117抗体とAnti-Sca-1抗体の組合せによる磁性回収の結果、細胞残存率は0.12%となった。この値は骨髄中の間葉系幹細胞の通常の存在率(0.01〜0.1%)に近似しており、骨髄から3回磁性分離を行った細胞の多くは間葉系幹細胞であると考えられた。 2.磁性マイクロビーズの形状は楕円形で大きさは0.5〜1.0μm程度であった。マイクロビーズ内で磁性を与える鉄成分は黒く着色された小粒子として存在し、その大きさは40nm程度であり、EDX分析の結果、磁性ビーズの無機成分にはFe以外にSi、0とC1が含まれることが明らかとなった。磁性マイクロビーズの有機成分はポリスチレン、無機成分は磁性フェライトであり、試薬溶液には他に増粘剤として微粉末シリカや鉄系塩化物が含まれると考えられた。 3.これらの知見を基に鉄系粉末やゾル-ゲル法応用による磁性シリカ粉をコアにしたポリスチレン粒子を調製し、抗体(やペプチド、蛋白質等)をリンカーによって結合する研究を企画、検討している。
|
Research Products
(4 results)
-
-
[Journal Article] Effect of pH and addition of salt on the adsorption behavior of lysozyme on the gold, silica and titania surfaces observed by quartz crystal microbalance with dissipation monitorin2008
Author(s)
Nezu, T., Masuyama, T., Sasaki, K., Saitoh, S., Taira.M.and Araki, Y.
-
Journal Title
Peer Reviewed
-
-