2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19659514
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Research Institution | Osaka Dental University |
Principal Investigator |
中村 正明 Osaka Dental University, 歯学部, 教授 (50067055)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橋本 典也 大阪歯科大学, 歯学部, 助教 (20228430)
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Keywords | S100A4遺伝子 / siRNA / 歯周組織再生 / in vitro / 未分化間葉系幹細胞 / siSTABLE / ティッシュエンジニアリング |
Research Abstract |
最近になって,歯根膜細胞のS100A4遺伝子をsiRNAを用いてサイレンシングすると,骨転写因子であるcbfa1の発現が上昇することが報告された.すなわち,S100A4遺伝子は骨芽細胞において骨分化を抑制する遺伝子の可能性がある.これら背景を踏まえて,成長因子を使わずに未分化間葉系幹細胞の改良,すなわち,そのS100A4遺伝子のサイレンシングで,より効果的に骨芽細胞に分化させ,再生培養骨を形成することを目的とする. ヒトの未分化間葉系幹細胞(MSCs)は高い増殖と様々な系統に分化することができるばかりか,無機質化を阻害する性質がある.一方,S100A4遺伝子はS100カルシウム結合蛋白に属しており,無機質化を阻害する働きがある.したがってS100A4遺伝子の阻害によってMSCsの骨形成分化能を高めることが期待できる.そこで,今回の研究では,化学修飾されサイレンシング作用がより長く持続するsiRNA (siSTABLE(R))をMSCsに導入することにより骨形成関連遺伝子とアルカリフォスファターゼ(ALPL),タイプ1コラーゲン(COL1),オステオカルシン(BGLAP)の蛋白レベルの挙動を調べた.siRNAによってS100A4遺伝子を阻害すると多数の骨形成関連遺伝子発現は上昇したが,ALPL, COL1, BGLAP発現は上昇しなかった. 本研究結果から,siSTABLE(R)を用いS100A4遺伝子をサイレンシングすることにより,S100A4遺伝子が21日間,蛋白発現が7, 14, 21日間にわたって抑制された.今回の実験では多数の骨関連遺伝子発現が上昇し,ヒトのMSCsの分化能力を高める1つの方法を我々は提案した.今回用いたアプローチと適切な遺伝子デリバリーシステムを開発することによって,1つの有効なティッシュエンジニアリングの手法として応用可能になるものと考えている.
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Research Products
(1 results)