2007 Fiscal Year Annual Research Report
嚥下に関与する筋群のエネルギー代謝と筋病理学的研究
Project/Area Number |
19659518
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
北川 善政 Hokkaido University, 大学院・歯学研究科, 教授 (00224957)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 農夫男 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (20091415)
山崎 裕 北海道大学, 大学病院, 講師 (90250464)
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Keywords | 筋線維タイプ / MRS / dystrophin / 誤嚥性肺炎 |
Research Abstract |
嚥下は、多くの筋が巧妙なタイミングで収縮と弛緩を行う事で遂行される。この嚥下機構はきわめて複雑で、口腔期の咀嚼運動やその他の運動神経系、咽頭期における知覚神経系、脳幹の嚥下中枢、嚥下関与筋がきわめて協調的に機能することで成り立っている。今回、1)嚥下関与筋の筋線維構成、dystrophin免疫組織、2)31P MRスペクトロスコピー(MRS)によるエネルギー代謝解析を行い、嚥下機構の解明に迫る一助としたい。 【現在までの得られた結果】 1. MRSは、非侵襲的に筋線維内の高エネルギーリン酸化合物の代謝を解析できる優れた方法である。MRSのクレアチンリン酸(Pcr)、無機リン酸(Pi)、ATPの吸収域を計算することにより解析可能で、咬筋肥大症や咬筋腱筋膜肥大症筋などの臨床に応用し、病変の評価に有用性が認められている。 2. 下顎前突症の咬筋生検による筋症理学的検討では、タイプ1優位、タイプ2萎縮の他、Myopathicな所見が得られた。 3. 顎矯正手術施行し咬合安定後、タイプ2線維は太くなり数も増え正常に近づく所見が観察された。 4. 家兎交感神経切除実験では、筋線維の分化、エネルギー代謝には交感神経が調節していることが示唆された。 動物実駿:成犬を用い正常嚥下関与筋の筋線維構成を調べる。片側迷走神経咽頭枝切除により嚥下障害モデル動物を作成し、筋病理学的検討を行う予定である。
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