2007 Fiscal Year Annual Research Report
嚢胞裏装ケラチノサイトの細胞代謝機能と幹細胞局在における由来上皮間比較
Project/Area Number |
19659528
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
古森 孝英 Kobe University, 医学系研究科, 教授 (50251294)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横尾 聡 神戸大学, 医学部附属病院, 講師 (00322206)
寺師 浩人 神戸大学, 医学部附属病院, 准教授 (80217421)
梅田 正博 神戸大学, 医学系研究科, 准教授 (60301280)
尾島 泰公 神戸大学, 医学部附属病院, 医員 (40403240)
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Keywords | ケラチノサイト / HBD-2 / GM-CSF / Langerhans cell |
Research Abstract |
顎骨内嚢胞は歯根嚢胞、含歯性嚢胞などいくつかの種類があるが、その上皮は重層扁平上皮である。しかし同じ扁平上皮であっても、その発生由来や発育環境など上皮形成過程は全く異なる。そのため、これら裏装ケラチノサイトは嚢胞間で細胞生物学的に大きく異なり、それが上皮の形態表現型として現われている可能性がある。一見同じ重層扁平上皮に裏装された顎骨内嚢胞においてその発生由来組織や発育環境がケラチノサイトそのものの細胞生物学的性質に及ぼす影響について検討した。 HBD-2はヒトCCR6を発現する細胞を炎症局所へと誘導するイニシエーションレセプターとして重要であることが明らかにされた。また、嚢胞裏装上皮においても口腔粘膜と同様にHBD-2発現の炎症刺激との関与が考えられた。 ケラチノサイトが産生するGM-CSFはLangerhans cellのMHC class II抗原の発現を亢進するため、CD4陽性helper T cellの上皮内誘導をも亢進させる。歯根嚢胞のCDla labeled Langerhans cellの上皮内浸潤を確認し、炎症によりLangerhans cellの上皮内浸潤が誘導され、またHBD-2発現能との強い相関がみられた。しかしその数は正常歯肉に比較して極めて少なく、いずれの嚢胞裏装上皮も正常歯肉に比べ樹状細胞系の免疫機構が脆弱であると考えられた。 さらに今後、重層化した扁平上皮としての機能が正常上皮と比較してどの程度成熟し、またどのような差が生じているかなどをあわせて検討することにより現在治療法として確立している摘出・閉鎖術、摘出・開放創、開窓術などの中で生体にとって最も生理的な治療法は何かを明らかにしていく。
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