2007 Fiscal Year Annual Research Report
運動制御理論を応用した歯学臨床手技の巧緻性評価と教育システム
Project/Area Number |
19659539
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
高田 健治 Osaka University, 歯学研究科, 教授 (50127247)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
社 浩太郎 大阪大学, 歯学研究科, 准教授 (10303976)
八木 雅和 大阪大学, 歯学部附属病院, 講師 (40362686)
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Keywords | 運動制御 / ジャークコスト / 運動軌跡 / 運動の巧緻性 / 姿勢制御 / 運動計画 / 教育システム / 臨床手技 |
Research Abstract |
歯学部学生と5年以上の矯正歯科臨床経験を有するものを被検者として、ファントムを用いて、利き腕にて人工歯表面の最適な位置にエッジワイズ装置(ブラケット)を接着する操作を行わせた。1)運動効果器(ピンセット全体およびその先端)の運動軌跡、2)頭部、上半身、上腕および基節、中節、末節骨の運動軌跡を同時記録した。運動制御学的パラメータとしては(姿勢制御、ハンドインスツルメント(運動効果器)の運動軌跡の円滑性を評価した。上腕に力学的負荷をかけた場合には、運動の円滑性が低下した。また、矯正歯科臨床経験を有する者は、臨床経験を有さないものと比較して、運動軌跡がより円滑であった。加えて、負荷による運動円滑性の低下は、臨床経験を有するもののほうが少なかった。以上より、本解析方法は手技の熟練度を評価するうえで有効であることが明らかとなった。したがって、次年度の研究計画(教育システムとしてどのように研究結果をふまえた内容にするかを検討し結論を得る。)を遂行するうえで意義ある研究結果が得られたものと考えられる。とくにどのように個々人の技術を評価した結果をフィードバックして技術の向上に寄与させるかを決定していくうえでの基盤が構築されたと考えられる。
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