2007 Fiscal Year Annual Research Report
湿潤度検査紙の湿潤速度を用いた唾液の物理的性状および湿潤度自動測定システムの開発
Project/Area Number |
19659553
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Research Institution | Kyushu Dental College |
Principal Investigator |
柿木 保明 Kyushu Dental College, 歯学部, 教授 (10420762)
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Keywords | 唾液 / 口腔乾燥症 / 粘性 / 湿潤度 / メンブレンフィルター / 色素 / 高齢者 / 口腔ケア |
Research Abstract |
本年度は、湿潤度検査紙の改良研究と、メンブレンフィルターの材料に関して実験的に検討を進めた。とくに、新たに改良する湿潤度検査紙については、形態と大きさについて、指手で支持ができることとこれまで利用されていた湿潤度測定紙の大きさを参考に5mm×45〜50mmの大きさにすることとした。これにより、従来の湿潤度検査紙のデータと互換性ができることが認められた。メンブレンフィルターの材料と種類については、水分を10秒間に10mm吸湿する材料を選択して決定した。 決定された湿潤度検査紙に対しては電気的な評価に対する予備実験を行い、水分の吸湿に伴い湿潤した部分の電気伝導性が上昇することを確認した。これにより電気的に上昇を確認できることが認められた。湿潤度検査紙に対する改良については、水分の視認ができるように色素を着色した製品も開発した。着色には、食品添加物として日本および欧米で広く使用され、アレルゲンに関しても問題なく利用できる青色1号を使用した。色素の着色方法については、浸漬法などのいくつかの方法について検討し、それぞれの湿潤速度の変化について検討し、一定の湿潤速度を示す着色法を決定した。 今後は、改良した湿潤度検査紙を用いた電気的に自動測定できるモデルを作成して、曳糸性測定器および粘度計による物理的性状の評価と湿潤速度の関連性について解析を進める。これらの開発によりより客観的な唾液評価が可能となり、要介護高齢者や障害者を含めた口腔乾燥症の診断治療に有用な機器になり得ると考える。
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