2007 Fiscal Year Annual Research Report
緩和ケアにおける家族教室での家族支援および医療スタック支援体制の確立
Project/Area Number |
19659560
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
齋藤 秀光 Tohoku University, 医学部, 教授 (40215554)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上埜 高志 東北大学, 教育学研究科, 教授 (60176617)
山崎 尚人 東北大学, 人間情報研究科, 准教授 (30271951)
齋 二美子 東北大学, 医学部, 准教授 (00375172)
中保 利通 東北大学, 大学病院, 講師 (40323000)
島田 哲 東北大学, 大学病院, 助教 (50361093)
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Keywords | 緩和ケア / 家族教室 / 家族支援 / 医療スタッフ支援 |
Research Abstract |
患者や家族への倫理的な配慮を十分に行い、集団精神療法的アプローチを用いた家族支援体制の確立と、医療従事者でも特に緩和ケアスタッフに多い燃えつき症候群の防止という2つの体制を構築することによって緩和ケア医療の充実を図り、患者のよりよい終末期を迎えることができるようにするのが本研究の目的である。 家族支援に関しては、東北大学病院緩和ケアセンターに入院した患者の家族30名および退院した患者50名の家族に対して、家族のかかえる問題などアンケート調査を行った。それぞれの有効回答数は16名、24名だった。両群とも女性が2/3以上を占め、60代が最も多かった。入院患者家族で、患者に関する勉強会への参加希望は10名だった。身体面では10名で、精神面では5名で、精神面では不安、抑うつ、せん妄の順だった。家族の心の変化に関する勉強会への参加希望は8名で、主に不安や抑うつについてだった。退院患者家族で、入院前に家族が困ったことでは、身体面、精神面とも16名で、精神面では不安16名と圧倒的多かった。入院後では、身体面が8名で、不眠、食欲不振、痛みの順で、精神面が11名で、不安11名と圧倒的に多かった。患者に関する勉強会での希望は、身体面が14名、精神面が16名で、精神面は不安とせん妄が多かった。家族の心の変化に関する勉強会での希望は不安が多かった。また勉強会に関しては、必要が9名、不必要が5名で、種々の有意義なコメントがあった。また現在患者が入院中の家族が抱える問題と退院した家族が抱えた問題では、異なる点があり、それらを踏まえ、現在家族教室用の小冊子を作成中であり、20年度の予算で作成し、家族教室を実施する予定である。 緩和ケアスタッフのメンタルヘルスのサポートに関してアンケートを行い、e-mailでの相談が7名、小グループでのカウンセリングが3名、希望しないが6名、その他が3名だったので、e-mailでの相談を実施した。19年度相談件数はなかった。
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