2007 Fiscal Year Annual Research Report
尿中メラトニン代謝産物を指標とした乳児の夜泣きへの看護介入方法
Project/Area Number |
19659575
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
篠原 ひとみ Akita University, 医学部, 教授 (80319996)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
兒玉 英也 秋田大学, 医学部, 教授 (30195747)
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Keywords | 乳児 / 夜泣き / 重症度 / 看護介入 / メラトニン代謝産物 |
Research Abstract |
乳児の夜泣きに関する科学的で有効な看護介入方法を確立するための第一歩として、夜泣きと保育環境との関係を明らかにすることを目的に乳児の母親211人に調査を行った。2つの小児科医院に乳児健診に来院した母親、子育てセンターに参加した母親、保健所の乳児健診や離乳食教室に参加した母親を対象に自作の質問紙による調査を実施した。その結果、乳児の母親の18%が夜泣きに直面しており、その中の3割程度が深刻な状況にあると予測できた。夜泣きの開始時期は、生後5〜7ケ月と生後1ケ月以内が多かった。夜泣きの開始時期が7ケ月以降の場合では、夜泣きの継続月数が長引く傾向が認められた。生後3ケ月以前に開始した夜泣きは、持続時間が長く時間帯が0〜1時のものが多く、一方、4ケ月以降に開始した夜泣きは、2時以降に多く持続時間は短い傾向がみられた。児の性別、出生体重、授乳方法や様々な保育環境に関するパラメーターについて、夜泣きの有無に関連するものはみいだせなかった。一度目覚めるとなかなか寝ない児の割合が夜泣きのある児で有意に(<0.05)高かった。また、夜泣き経験のある児65人を対象に泣きの持続時間、一晩の回数、一週間当りの頻度から夜泣きの重症度を測定した。その結果、夜泣きの重症度は出生時体重や夜泣き開始月数と関係があり、出生体重の少ない児に夜泣き重症児が多く(<0.01)、夜泣きの開始月数が早い児に夜泣き重症児が多かった(<0.05)。夜泣きとメラトニン代謝産物との関係を明らかにすることを目的に乳児の唾液を採取し、メラトニン代謝産物量を測定した。その値と保育環境や夜泣きとの関係を今後分析する予定である。
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